70℃の飽和水溶液119gを冷却して結晶を53g出した後の質量パーセント濃度を求める。
水の量も溶質の量もわからない飽和溶液
70℃で飽和溶液を作って、ある温度まで下げた
物質Xの飽和水溶液をつくるために、水の温度を70°Cに保ちながら物質Xを溶かした。できた70°Cの物質Xの飽和水溶液の質量をはかると119gだった。
この物質Xの飽和水溶液の温度を,70℃から冷やしていくと,物質Xの固体が 53g 出てきた。この時の温度は何℃か?
ただし、水の温度と100gの水に溶ける物質Xの質量をまとめたものを表のようにするものとする。(2021年京都)
考え方
70℃の水100gには物質Xは138gとけて飽和水溶液238gできる
70℃の水agには物質Xはbgとけて飽和水溶液は119gできる。
ここで 水:溶液=100:238=a:119
より 238a=119×100
a=119×100/238
a=50g
b=119-50
b=69g
再結晶で53g出てきたということは69-53=16gとけている
冷やした時の水100gに溶ける物質Xの質量をcgとすると
水の質量:溶質の質量=100:c=50:16
50c=100×16
c=32g
溶解度が32gの温度は表より20℃
冷やしたにおける物質Xの飽和水溶液の質量パーセント濃度はいくつか。
溶質16g 溶液は50+16=66g
よって質量パーセント濃度は
24%
まとめ
物質Xの溶解度は138gであるということから、水溶液の質量が238gであるということから、作った水溶液は238gの半分というのに気が付けば、水の質量も溶質の質量も半分であるということを考えることができる。
半分の条件では53gの結晶がでてきたことから、238gの飽和水溶液では
53×2=106g析出している。
138―106=32g
ということで32が溶解度になる温度を求めて20℃と求めることができる。
溶解度の計算では水の質量、溶質の質量、溶液の質量が比例関係にあることから
どれの比を使うかということが大事になる。