溶解度の計算は飽和溶液に着目する(2018年福島)
どれが飽和溶液なのかを考える
(4) 濃度のわからない80°Cの硝酸カリウム水溶液が300gあった。これを水溶液Xとする。
次の文は,水溶液Xの質量パーセント濃度を求める過程について述べたものである。1,2 にあてはまる数値を書きなさい。ただし、2は小数第1位を四捨五入し、整数で書きなさい。水Ⅽgに溶ける硝酸カリウムは20℃の時は32g、80度の時は169gである。
水溶液Xを80°Cから20°Cまで冷やしたところ、36gの結晶が出た。結晶が出た後の水 溶液の質量は264gである。この264gの水溶液は20°Cでの飽和水溶液であるので,その 中の硝酸カリウムの質量は(1 )gとなる。
これらのことから,水溶液Xの質量パーセ ント濃度は、(2 )%となる。
飽和溶液の関係
飽和溶液のとき、
水100gにとける物質の量を示す溶解度の関係が使える。
それ以外は使えない、
濃度のわからない80℃の硝酸カリウム水溶液200g ・ 飽和溶液かわからない
20℃まで冷やしたところ、36gの結晶が出た・・・20℃では溶けきらない。飽和溶液である。
20℃の状態の飽和溶液は 264g である。
264gの硝酸カリウム飽和水溶液にはagの硝酸カリウムが溶けている。
溶質;溶液=a:264・・・・①
20℃のの水100gには硝酸カリウムは32gとける。
132gの硝酸カリウム飽和水溶液には32gの硝酸カリウムが溶けている。
溶質:溶液=32:132・・・・②
①と②から
a:264=32:132
質量パーセント濃度の求め方
20℃中の溶質の量は64g
析出した量は36gだから最初の300gの水溶液には64g+36g=100gの硝酸カリウムが溶けていた。
質量パーセント濃度=
溶質が100g、溶液が300g より
答えは整数で答えるから33%
ポイント
水100gにとける最大の溶質量である溶解度をつかえるのはどの状態なのかを調べる。
今回は結晶が出ている20℃のときであった。それを比例式で関係を求める。