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【中三応援プログラム】本みりんの蒸留(2021年宮崎)

蒸留に関する問題は多くの県で出題されている。大学共通テストでも出題される。

パーセントの計算が苦手な人が多いからだろう。

この分野の計算は決まっているところがあるのでそれに基づいて攻略していこう。

 

rikaouen.hatenablog.com

 

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 1 智也さんは,液体成分として水とエタノールがふくまれるみりんから,エタノールをとり出 せないかと考え,仮説を立てて実験 I を行い,次のようなレポートにまとめた。後の(1)~(3)の 問いに答えなさい。ただし,みりんにふくまれる水とエタノール以外の物質は考えないものとする。

 

[レポート](一部)

【学習問題】 みりんからエタノールをとり出せるだろうか。

【仮説】 蒸留を利用すると,・・・

 

【実験I】 1 図1のように,枝つきフラスコにみりん25 cm³ と 沸とう石を入れ,弱火で加熱した。

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 2 出てきた液体を順に3本の試験管に約2cm° ずつ集 め,加熱をやめた。3本の試験管を,液体を集めた順 に,試験管 A,B,Cとした。

3 試験管 A,B,Cにたまった液体のにおいを比べた。

4 試験管A,B,Cにたまった液体をそれぞれ蒸発皿に移し、マッチの火を近づけ,ちがいを比べた。

【結果】

表1

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【考察】 表1から,試験管Aにはエタノールが多くふくまれており,試験管Cにはエタノールよりも水が多くふくまれていると考えられる。

 

(1) 実験 I を行うときの注意点として,適切でないものはどれか。次のア~エから1つ選び,

記号で答えなさい。

ア沸とう石は,液体を加熱する前に入れる。

 沸騰石は加熱時に突沸を防ぐためなので。加熱する前に入れる。

 正しい。

イ 加熱中は,出てくる物質やたまった液体に火を近づけない。

 加熱中に出てくる蒸気や液体は引火性があるエタノールを含むので火を近づけない

 正しい。

ウガラス管が試験管の液体につかっていないことを確認してから火を消す。

 ガラス管が試験管の液体に使っていると逆流の危険があるため、液体から使っていないことを確認してから火を消す。

 正しい

エ 液体のにおいをかぐときは,できるだけ長く,深く吸いこむ。

 液体のにおいをかぐときは、手であおぎかぐ。深く吸い込まない

 よって、エが誤り

 

答えはエである、

 

この問題では不適切なものを記号で選ぶ問題であるがどれも実験操作についての大事な事項であり、それぞれ「なぜこのような操作を行うのか」という問題もある。

このため、実験操作の理由を答えられるようにしておくこと

 

(2) エタノールが液体から気体に状態変化するときの説明として,適切なものはどれか。次のアーエから1つ選び,記号で答えなさい。

ア質量は増加し,分子どうしの間隔が広がるため,体積も増加する。

 状態変化では質量は増加しない

 分子の運動が激しくなり体積が増加する

 

イ 質量は増加するが,分子どうしの間隔は変わらないため,体積は変化しない。

 質量は増加しない

 体積は増加する

 

ウ質量は変わらないが,分子どうしの間隔が広がるため,体積は増加する。

 質量は変化しない

 体積は増加する

   これが正しい。

エ 質量は変わらず,分子どうしの間隔も変わらないため,体積も変化しない。

 質量は変わらず、体積は大きくなるので誤り

 

よってウがこたえになる

 

このように 質量と体積を比較する選択肢があるが、このほかにも

密度と体積の比較もある

 体積は大きくなるので密度は小さくなる

これを選択する

 

蒸留の説明

(3) 次の文は,智也さんが実験 I を行う前に,図2,3をもとに立てた仮説であり,この仮説は,結果から正しいことがわかった。 空欄に入る適切な内容を,「エタノール」,「水」 という言葉を使って,簡潔に書きなさい。ただし,図2は,水とエタノールの混合物を加熱 したときの温度変化を示しており,図3は、エタノールを加熱したときの温度変化を示して いる。

【仮説】

蒸留を利用すると、(     )により,みりんからエタノールをとり出せるだろう。

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蒸留の操作で混合物を分離できることを説明する。

 エタノールの沸点は79度で水の沸点は100度であるから蒸留を利用すると、沸騰が始まってから最初のほうに集めた液体の温度がエタノールの沸点に近いことから沸点の違いによりみりんからエタノールを取り出すことができる・

 

再結晶による混合物の分離

2 次に智也さんは,液体と固体の混合物に興味をもち,水にとけた物質をとり出すために, 実験 II を行った。また,表2は,水100gにとける硝酸カリウムの質量を表したものである。下の(1)~(3)の問いに答えなさい。

〔実験I]

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1 80°Cの水50gが入ったビーカーを用意した。

2 1の水を80°Cに保ったまま,硝酸カリウムを入れてかき混ぜ, とけ残りがないように飽和水溶液をつくった。

3 できた飽和水溶液を20°Cまで冷やし,図4のようにろ過して, 硝酸カリウム の固体をとり出した。

 

飽和水溶液の質量パーセント濃度

(1) 実験 Iの2の飽和水溶液の質量パーセント濃度として,最も適切なものはどれか。次の アーエから1つ選び,記号で答えなさい。

表2より

80度の水100gには166.8gとける

質量パーセント濃度=\dfrac{168.8}{(168.8+100}\times100=62.79%

水の量が半分なので洋室の量は半分になるが、飽和水溶液の質量パーセント濃度は水の量にかかわらず、常に同じ濃度である。そのため、約63%である。

 

規則正しい形をした固体

(2) 実験III の3で,とり出した固体を,水を蒸発させてから顕微鏡で観察すると,図5のように規則正しい形をしていることが わかった。純粋な物質でこのような規則正しい形をした固体を 何というか,漢字で書きなさい。

結晶の説明である。規則正しくないものをアモルファスという。

 

 

(3) 実験II の3で,硝酸カリウムの固体は何gとり出すことができると考えられるか,求め なさい。

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ろ過の方法で、ガラス棒と取ろうとの足はどのようになっていなければいけないかという問題もよくここでは出題される

動画で解説(ろ過)

youtu.be

動画で解説(質量パーセント濃度)

youtu.be

動画で解説(ろか)

youtu.be

100gの水には80度では168.8g

100gの水には20度では31.6g

 

50gの水80度には半分の84.4g

50gの水20度には半分の15.8g

よって84.4-15.8=68.6g