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ものさしの落下に要する時間(2017年徳島)の問題を高校レベルで解くとこうなる。

 

ものさしをつかむ実験

「実験」

1  図1のように、じろうさんは長さ30cmのものさしの上端を持ち, 図1. みかさんはものさしにふれないように0の目盛りの位置に指をそえた。
2 じろうさんは合図なしにものさしを落とした。

3 図2のように、みかさんはものさしが落ち始めるのを見たら、すぐにものさしをつかんだ。

4 ものさしが何cm落ちたところでつかめたかを読みとり、記録した。

5 1~4を合計5回繰り返した。表はその結果をまとめたもので図2 ある。

f:id:gomasan8:20210812163241p:plain

 

f:id:gomasan8:20210812163328p:plain

反応する時間を求める

 図4は、ものさしが落ちた距離とものさしが図4落ちるのに要する時間との関係を表している。「実験」の結果の平均値を求め,その平均値のをもとに、みかさんが、ものさしが落ち始める。のを見てからつかむまでにかかる時間を,図4 から読み取って書きなさい。

 

f:id:gomasan8:20210812163436p:plain

ものさしが落ちた距離の平均

5回の実験の結果

20.3 20.9 19.2 17.4 17.2

小さい順に並べると

17.2 17.4 19.2 20.3 20.9

中央値を19.2とすると

平均は

19.2+\dfrac{-2.0-1.8+0+1.1+1.7}{5}

=19.2+\dfrac{-1.0}{5}

=19.0

平均は19.0cmであるから、グラフから

 

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この結果から19cmのときのものさしが落ちるのに要する時間は0.20秒

 

グラフの曲線の式を求める。

ものさしが落ちた距離=比例定数\times {ものさしが落ちるのに要する時間}^2

の関係が成り立っている。

 

ここで、比例定数を490とする。物差しが落下した距離の平均をを19cm.、物差しが落ちるのに要する時間をt秒とすると

19.0=490\times t^2

t= \sqrt{\dfrac{19.0}{490}}

 

これは、電卓を使うと t=0.197秒と出せる。

今後ありうる問題

ものさしの落下した距離(cm)は落下に要する時間(s)の2乗に比例し、

 物差しの落下した距離(cm)=500\times{落下に要する時間}^2

であることが別の実験で分かった。

3回の実験の平均が20.0cmであるとき落下に要した時間はこの平均から何秒か。

 

というように、落下に関する関係式に代入する問題も考えられる。

 

この場合は落下に要する時間をt秒として

 20=500\times t^2

t^2=\dfrac{20}{500}

t^2=\dfrac{4}{100}

   t^2 =\left(   \dfrac{2}{10}  \right ) ^2

t>0より

t=\dfrac{2}{10}  

t=0.200秒

 というように落下に関する式から求めさせる問題も思考力判断力を試す問題として考えられる。これは高校の物理基礎で学習する内容であるが、最近の高校入試では高校で習うことも、解説付きで発展として出題される傾向があるので、ありうる。