正答率低すぎの18.8%~顕微鏡の使い方(2020年兵庫)
見たいものを中央に持っていき、倍率を変える(2020年兵庫)
顕微鏡で細胞を観察するとき,図4のPの部分をさらにくわしく観察するための操作について説明した次の文の「1」に入る順として適切なものを、あとのア~ウから 1つ選んで、その符号を書きなさい。また、「2」に入る方向として適切なものを, 図5のア~エから1つ選んで,その符号を書きなさい。
「1」の順で操作し,操作(c)でプレパラートを動かす方向は「2」である。
<操作>
(a) レボルバーを回して高倍率の対物レンズにする。
(b) しぼりを調節して見やすい明るさにする。
(C) プレパラートを動かし,視野の中央にPの部分を移動させる。
「1」の順 ア a→c→b イ b→a→c ウ c→a→b
考え方
高倍率のやり方は
まず、低倍率のうちに、見たいものを中央に持ってくる(c)
レボルバーで高倍率にする (a)
しぼりで光を入れる (b)
(c)→(a)→(b) ウ
Pは左下端にある。顕微鏡では上下左右逆に映っているので実際には右上にある。
右上にあるものを中央に持っていくには左下(ウ)の方向に移動させる。
答え 1ウ 2ウ
ポイント
顕微鏡の初歩的な使い方の問題である。操作順とプレパラートを動かす方法の完全解答になる、
難しいことは聞いていないのに、正答率が低すぎる問題である。
顕微鏡は
対物レンズで得られた上下左右逆の像(実像)を焦点距離の手前にある接眼レンズで虚像にすることにより大きくして観察する。
光学顕微鏡の設置の仕方についての問題はよくある。
明るさ調製、
プレパラートに近づける、
プレパラートから離しながらピントを合わせる
しぼりの調節
の順である、しぼりは最後に合わせる
低倍率で合わせれば、ピントはあっているのでレボルバーを回転させるだけでピントはあったまま高倍率にすることができる。
高倍率にしてから、見たいものを中央に持ってくるのは難しい。
また、しぼりを最初に合わせても倍率を挙げて光がちょうどよく入ってくるかはわからない。
操作順は間違える可能性は低い。
プレパラートを動かす向きが問題だったのであろう。左下にあるものを中央に持っていくのだから、右上に持っていきたがる(イ)を選択した受験生が多くいたのではないかと予想される、
このような顕微鏡の見え方に関する問題はよく出題されている。
配点も3点と高く、間違えてはいけない