平均の計算を間違わずに行う方法(2015年佐賀)
ものさしをつかむ実験
【実験】
1 図1のように、Aさんは右手でものさしの上端をつかみ、Bさんの左手の親指と人差し指の間に落ちるように準備する。Bさんはものさしの0の目もりの ところに指をそえて、いつでもものさしがつかめるように準備する。
2 Bさんはものさしに注目し、Aさんは予告せずにものさしから手を放す。Bさんはものさしが落ち始めるのを見たら、すぐに左手でものさしをつかむ。
3図2のように、Bさんがつかんだ位置の目もりを読み、ものさしが落ちた距離を調べる。
4 1~3の操作を合計5回繰り返した。表はその結果をまとめたものである。
平均の求め方
4 図5は、ものさしが落ちた距離とものさしが落ちた時間の関係を表している。
【実験】において、Bさんがものさしが落ち始めるのを見てからつかむまでの時間 は何秒か。ものさしが落ちた距離の5回の平均値と図5をもとに、小数第三位まで 書きなさい。
13.5 16.0 14.0 15.5 16.0の5つの値の中央値は14.0である。
13.5=14.0ー0.5
16.0=14.0+2.0
14.0=14.0+0
15.5=14.0+1.5
16.0=14..0+2.0
と考える
13.5+16.0+14.0+15.5+16.0
=(14.0-0.5)+(14.0+2.0)+(14.0+0)+(14.0+1.5)+(14.0+2.0)
=
=
平均は
=
=
平均15.0cm
グラフから読み取る
小数第3位まで求めるという問題になっている。
縦軸が0.01秒間隔なので
0.17秒と0.18秒の中間の0.175秒にあることが分かる。
小数第三位なので0.170 0.171 0.172 と答え たとえ 0.17でも0.17と答えずに0.170と答える。
入試問題はちょうど目盛りの上を読むことが多いが、最近は目盛りのまで読むことが多い。(採点する方は0.174 0.176でも正解にすることがある)
ポイント
この問題は刺激を受けてから反応するまでの時間を求める問題である。
前にも書いたように、ものさしの長さの平均をとって、グラフを読み取る。
平均の取り方は中央値をとる。中央値というのは今回
13.5 16.0 14.0 15.5 16.0を小さい順に並べると
13.5 14.0 15.5 16.0 16.0 となり 5つの値の中の3番目の数字を使う。
今回、2つ同じ数字があるので4つの数字の中の2.5番目の数字といってもそんな数字はないので2番目と3番目の平均の数が中央値になるのだが、それでは計算が複雑になるので、5つの数の代表値として14.0を用いた。
もちろん 15.5を中央値として用いても同じように計算できる
13.5+16.0+14.0+15.5+16.0
=(15.5-2.0)+(15.5+0.5)+(15.5-1.5)+(15.5+0)+(15.5+0.5)
=
=
平均は
=
=
このように 刺激と反応に反する問題は
右手を握られたら左手を握る実験
この実験でも
何回かやった平均を求める。このような平均を求めるときは
中央値を用いて計算を行う方が、計算ミスをなくすことができる。
刺激と反応は中央値で平均
問題を速く、正確に解くためのやり方としてマスターしたい