オオカナダモから発生する酸素(2011年群馬)
光合成の実験
実験
(a) 教室の水槽から, 1本 4.0gのオオカナダモ を2本取り出し、暗所に一晩置いた。その オオカナダモ1本ずつと, ストローで息を十分に吹き込んだ水を用いて図のような装置X, Yをつくった。温度条件を同じにして、Xは十分な光が当 たる場所に置き,Yは暗所に置いて観察した。 Xのオオカナダモからは気体が発生したが、 Yのオオカナダモからは気体の発生が見られ なかった。Xのメスシリンダーにたまった気 体の体積を測定し,結果を表I にまとめた。
Xは光を当てているのでオオカナダモは光合成をして酸素を放出する。
酸素は水に溶けにくいので、メスシリンダーで集めることができる。
比例計算
教室の水槽中に残ったオオカナダモの質量は100gである。表Iより,この実験の(a)では, 実験開始からの時間と発生する気体の体積は比例関係にあると考えられる。このことから、実験の(a)におけるXと同じ条件の場合,教室の水槽中のオオカナダモ100gから1時間に発生する気 体の体積はいくらであると考えられるか、書きなさい。ただし、オオカナダモの質量と発生する気体の体積も比例関係にあるとする。
表1から
2時間の時の酸素の量 1.2cm³
3時間の時の酸素の量 1.8cm³
より1時間の酸素の量は 1.8cm³-1.2cm³=0.6cm³
オオカナダモの質量:酸素=4.0g:0.6cm³=100g:
ポイント
この問題のようにオオカナダモから発生する気体の量と時間は比例
オオカナダモの質量と発生する気体の量は比例という条件が問題の中に書かれている場合、学校で習っていない比例計算も考えなくてはいけない。
この実験では呼吸によって吸収されている酸素の量が書かれていない。
光合成の実験はオオカナダモの実験のように発生した酸素を測定するものと気体検知管を使うものがある。
気体検知管を使うものでも、この実験のように比例計算ができる。