心臓のポンプモデル、ヘモグロビンの性質、弁で逆流を防ぐ(2017年秋田)(2021年愛媛)
血液循環のモデル実験(2017年秋田)
【実験I】
図1のように,ポンプを心臓に, 図1 透明な管を血管に,色水を血液に、気泡を 養分と酸素に見立てて,肺や全身の細胞を 通る血液循環のモデルを作った。
次に,2秒おきにポンプを交互に収縮さ せたところ,色水と気泡がの向きに循 環した。さらに,1秒おきにポンプを同様 に操作したところ,循環が盛んになった。
1 図1のアーエのうち,動脈血が流れる血管に見立てることができるのはどれか,2つ選
んで記号を書きなさい。
動脈血は酸素の多い血液なので
肺から心臓(ポンプ)に行くまで イ
ポンプから全身の細胞に行くまで ウ
2 下線部dにより細胞に酸素が届くのは、血液中の赤血球にあるヘモグロビンのどのような性質のためか。「酸素が多い」と「酸素が少ない」という語句を用いて書きなさい。
酸素が多いと酸素と結びつき、酸素が少ないと酸素を放しやすい。
3 ヒトの血液は,図1のように一方向に流れている。その理由について説明した次の文が 正しくなるように,A,Bに当てはまる語句をそれぞれ書きなさい。
心臓や,(A)とよばれる血管のところどころに(B)があるから。
A 静脈 B 弁
考え方
石油を入れるポンプを使った心臓のモデルによる問題である。
モデルによる問題であるが、心臓に関する問題は
- 動脈血はどこを流れるか
- ヘモグロビンにはどのような性質があるか
- 逆流を防ぐ弁の働き
は定番で聞かれていることである。ヘモグロビンは肺では酸素と結びつきやすく、組織では酸素を放しやすいという性質は、高校の生物基礎で「酸素解離曲線」として学習する。
酸素解離曲線は、まだ公立高校の入試には登場してきていない。しかし、今後、シグモイド曲線に関する説明として出題される可能性がある。
酸素との結びつき方を示すグラフはどのように表されるか?という問題で
記号選択でシグモイド曲線を選ぶ問題など最近は高校で学習する内容の導入的な問題が出されている。
ヘモグロビンの性質に関する出題例(2021年愛媛)
血液循環に関する問題では、
ヘモグロビンの性質
血液がすべて入れ替わるのは何秒後か
動画の補足
血液が入れ替わる時間で1回の拍動で右心室、左心室から各80cm³でているので、血液が入れ替わるのに合計160cm³として計算しないのは、体循環だけの入れ替わりを計算しているので左心室からの80cm³だけでいい。