【中三応援プログラム】音に関する総合問題(2021年山梨)(2021年福島)(2021年和歌山)
今回も山梨県の問題である。
音に関する問題では、中学2年生で学習する耳の構造
中学1年生で学習する音の高さ、速さを絡めた問題がよく出題される。
耳の構造
1 図1は,ヒトの耳のつくりの一部を模式的に表したもので ある。空気中では,音源が振動するとまわりの空気も振動する ことで音が伝わる。ヒトの耳で空気の振動を受けとるのはどこか。 図1のア~エから最も適当なものを一つ選び,その記号を書き なさい。
ア 耳小骨・・・・音の振動を増幅させる
イ 半規管・:・・回転を感じる
ウ うずまき管・・・音の振動を聴細胞で電気信号に変える
エ 鼓膜・・・音による空気の振動を受け取る
答えは エの鼓膜である。記号だけでなく言葉で書けるようにしておくこと
こまく とひらがな指定であることもあるので注意する
モノコードの実験
2 音の性質を調べるために,図2のように,木箱,木片,弦, おもりを用いて装置を作り,次の実験を行った。この装置は,. 弦の一方をPで固定しており,他方にはおもりをつるしている。 弦と木片はQで接しており,木片を動かすことでPQ間の 長さを調節することができる。(1), (2)の問いに答えなさい。
【実験1] PQ間の長さを10cmにした。PQ間の弦の中央をはじいて音を発生させ, オシロスコープで音の波形を調べたところ, 図3のようになった。
図3の縦軸は振幅を,横軸は時間を表している。
振幅は2 波長は4である。
張力を変える
【実験2] PQ間の長さを10cmにしたまま,より大きな質量のおもりに交換し,〔実験1] と振動の幅が同じになるようにPQ間の弦の 中央をはじいて音を発生させた。オシロスコープで音の波形を調べ、[実験 1]と比較し変化のようすを表にまとめた。
弦の長さが同じとき おもりを大きくしたので 張力が大きくなる
張力が大きいと音の高さは高くなり、振動数は大きくなる
弦の長さを変える
[実験3][実験1] と同じおもりに交換し,PQ間の長さを20cm, 40cmと変え,【実験1] と振動の幅が同じになるようにPQ間の弦の 中央をはじいて音を発生させた。それぞれについてオシロスコープ で音の波形を調べたところ,音の大きさはいずれも[実験1] と 変化のようす 同じであることと,PQ間の長さと振動数は反比例の関係にある ことがわかった。
張力を変えた時
1【実験2]でまとめた表のX,Yに当てはまるものを,次のア~ウ から一つずつ選び,その記号をそれぞれ書きなさい。
X〔ア 低くなったイ 変化しなかった ウ高くなった]
Y〔ア 少なくなったら 変化しなかった ウ 多くなった]
Xはウ
Yはウ
波形の作図
(2) 【実験3]において,PQ間の長さを20cmにして弦をはじいたとき,どのような波形になると考えられるか。図3にならい,波形をかきなさい。ただし,縦軸は振幅を,横軸は時間を表しており,目盛り のとり方は図3と同じである。
弦の長さを20cmにしたので、音の高さは低くなる。
振動数は半分になる。
波長は倍になる。
10cmのときは波長が4より、倍の大きさの8になる。
音速
3 音と煙が同時に発生するスターターピストルと、ストップウォッチを使い, あゆむさんの 110mハードルの記録を測定した。測定係は,スターターが鳴らしたピストルの音を聞いて ストップウォッチを押し,測定を始めたところ,あゆむさんの記録は18.24秒だった。図4は, このときの位置関係を模式的に表したものであり,測定係とスターターの距離は102mである。 (1), (2)の問いに答えなさい。ただし,体の反応時間は考えないものとする。
(1) この方法では,正確に測定できなかったと考えられる。次は,より正確に測定する方法についてまとめた文章である。1に当てはまるものをア,イから一つ選び, その記号を書きなさい。また、( 2 )に当てはまる言葉を書きなさい。
スターターがピストルを鳴らしたとき,ピストルの音と煙は同時に発生しているが, 測定係には1[アピストルの音 イ煙に反射した光]が少し遅れて届く。そのため、(2 )ときにストップウォッチを押すことで,より正確に測定できる。
1は正確ではない理由
スターターとあゆむさんは近くにいるのでピストルのなった時刻とほぼ同時にピストルの音を聞くことができるが、測定係は、離れているのでピストルの音をおくれてきくことになる。答えはア
2は改善する方法
ピストルの音よりもピストルの煙を見る方が速く判断できる。
それは光の速さは大きいため、ピストルのなった時に出た煙と見た煙はほぼ同時であるためである、
このことから、2は「ピストルからの煙が見えた」が入る
あゆむさんの記録
(2) より正確な方法で測定できた場合,あゆむさんの記録は何秒だと考えられるか。空気中を伝わる音の速さを340m/sとして,求めなさい。
音速は340m/s 測定係は104m離れている。
音が鳴ってから測定係が聞くまでの時間は
より
=0.3058秒
測定記録 18.24秒から、この測定係が音を聞くまでの時間
18.24+0.30=18.54秒
この問題では。有効数字4桁と考えて18.24+0.3058=18.5458から18.55秒と出しても正解である。教育委員会から発表されたのは18.54秒だけである。
0.3058秒における小数第3位の扱いをどうするかと書かれていないので問題としては不備である。
動画で解説(感覚器の構造)福島県
動画で解説(音の高さ)福島県
音の速さ(和歌山県)
ピストルの音を聞く問題(石川)