浮力、ばね、てんびんのつりあい(2020年福島)
美駛
ばねとてんびんを用い,物体の質量や物体にはたらく力を測定する実験を行った。
グラフは,実験で用いたばねを引く力の大きさとばねののびの関係を表している。
実験で用いたてんびんは、支点から糸をつるすところまでの長さが左右で等しい。
ばねや糸の質量や体積は考えない。
重力と質量
Ⅰ 図1のようにてんびんの左側にばねと物体Aをつるし、右側に質量270gのおもりXをつるしたところ、てんびんは水平につりあった。
ばねののびを求めなさい
問題1
Ⅰにおいて、このときのばねののびは何cmか。
270gとつりあうのだから、2.70Nの時のばねののびを調べる。
横軸の目盛りは1目盛りが0.2Nなので2.6Nと2.8Nの間が2.7N
その時のばねののびは5.4cm(縦軸の1目盛りは0.2cm)
ばねののび5.4cm
月での重力と質量の関係
問題2 月面上でこの実験を行ったとき、ばねののびと天びんの様子はどうなるか。
ただし、月面上の重力は地球上の⅟₆である。
物体AとおもりXともに重力は地球上の⅟₆かかっているので、天びんの様子は変わらないが、ばねののびは、重力が⅟₆になるので地球上の⅟₆になる。
ウになる。
重力と浮力のつり合い
Ⅱ Ⅰの状態から,図2のように、水の入った水槽 を用い,物体Aをすべて水中に入れ、てんびんの右 側につるされたおもりXを,質量170gのおもりYに つけかえたところてんびんは水平につりあった。 このとき、物体Aは水槽の底から離れていた。
問題3
物体Aに働く浮力は何Nか。
ばねの張力=おもりYの重力
ばねの張力=1.70N
ばねの張力+浮力=物体Aの重力
浮力=物体Aの重力ーばねの張力
浮力=2.70Nー1.70N
浮力=1.0N
体積と浮力
Ⅲ 物体Aを水槽から出し、おもりYを物体Aと同じ質量で,体積が物体Aより小さい物体Bにつけかえ,IIIで用いた水槽よりも大きな水槽 を用い,物体AとB両方をすべて水中に入れた。すると、図3のようにしてんびんは物体Bの方に傾いた。このとき,物体Bは水槽の底につき,物体Aは水槽の底から離れていた。
問題4
てんびんが物体Bに傾いた理由を体積、浮力という語を用いて書きなさい。
物体Aより物体Bの方が体積が小さいので物体Aよりも浮力が小さくなるから
ポイント
「理科の世界1年」p183大日本図書参照
天びんのバランスは質量によって決まり、ばねののびは重力によって決まる