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ゴムのパワーでビー玉を動かす(2018年佐賀)

 

【実験②】水平なレールでの運動

1 図3は、ビー玉、ゴム付き発射装置、速さ測定器、レールを使って作った装置である。

2 レールは水平になるように設置した。図4はゴム付き発射装置を上から見たものである。

3 ビー玉をゴムに接触させた状態でゴムを引っ張り、 手をはなすと、発射装置から発射されたビー玉はレール上を進み、速さ測定 器を通過する。

4 図3の装置を用いて、手をはなすときのゴムののびを変えながら、速さ測定器を通過したときのビー玉の速さを調べた。

5 表は手をはなすときのゴムののびとビー玉の速さをまとめたものである。

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ゴムの伸びと速さの関係

(1) 【実験②】の表をもとに、ゴムののびとビー玉の速さの関係を表すグラフをかきなさい。

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ゴムののびが2.0cm増やすと、ビー玉の速さは0.5m/sずつ増える。下のグラフのように比例直線になる。

f:id:gomasan8:20210920165203p:plain

 

【実験③】ゴムで発射させて、斜面をのぼらせる

1 図5は、図3の装置のレールの右側を持ち上げて斜面を作り、速さ測定器 を取りはずした装置である。

2 実験②と同様にゴムを引っ張り、手をはなすと、 ビー玉はレール上を進み、しだいに遅くなった後、最高点に達し、引き返した。

3 手をはなすときのビー玉の高さを基準面として、基準面から最高点まで の高さをはかり、手をはなすときのゴムののびを変えながら、最高点の高さ を調べた。

4 図6はこのときのゴムののびと最高点の高さの関係をグラフに表 したものである

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(2) 次の文は、【実験2⃣】の2におけるエネルギーの移り変わりについて述べたも
のである。文中の ( A )、( B )にあてはまる語句をそれぞれ書きなさい。


のびたゴムが縮むことによってビー玉が動き出すとき、ゴムのもつエネル ギーが減り、ビー玉のもつ( A ) エネルギーが増えた。その後、ビー玉 が斜面を上がっていくとき、ビー玉のもつ( A ) エネルギーが減り、 ( B ) エネルギーが増えた。

 

中学校段階では、位置エネルギーと運動エネルギーの大きさを求めることは入試ではでない。

質量m 重力加速度g 速さをv、高さhとして

 基準面での運動エネルギー = 最高点での位置エネルギー

 

\dfrac{1}{2}mv^2=mgh

 

h=\dfrac{v^2}{2g}

ビー玉の速さとゴムののびは比例するので、ゴムののびの2乗と高さは比例する。

ゴムののび、ゴムののびの2乗と速さとの関係

ゴムののび 0 2 4 6 8
ゴムののび² 0 4 16 36 64
高さ 0 1 4 9 16

(ゴムののび)²と高さとの関係

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ゴムの持つ弾性エネルギーは、ビー玉の運動エネルギーに変換される。

 ビー玉の持つ運動エネルギーと位置エネルギーの和は一定であるから、斜面をのぼると運動エネルギーが位置エネルギーに変換される。

 A 運動

 B 位置

 

あたえられた表とグラフを活用する

(3) 図7は、図3のゴム付き発射装置を取りはずし、レールの右側を持ち上げて 図5と同じ斜面を作った装置である。速さ測定器が置かれている位置までは、 レールは水平のままである。

 

レール上で速さ測定器の左側にビー玉をおき、ビー玉を指ではじいたところ、 ビー玉は速さ測定器を速さ 1.5 m/sで通過した。その後、ビー玉が達する最高 点の高さは、【実験②】と同じ基準面からはかって何 cm か、【実験②】の結果を参考にして書きなさい。

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表より、速さが1.5m/sのとき、ゴムののびは6.0cmである。

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高さが9cmになる。

 この問題は高校では男性エネルギーから運動エネルギーを求め、そこから位置エネルギーを計算で求める。

 その計算で求めた最高点の高さは9cmと求められないのでこの問題では与えられた表とグラフから求める。