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銅の析出量は電流の大きさと電流を流した時間に比例する(2018年愛知)

完全に高校レベルの問題

 

電気分解では、電極に析出する物質は流す電流の大きさと時間に比例する。

これをファラデーの法則という。

 これが、出題されている、

塩化銅の電気分解

実験

1  図1のように,10%の塩化銅水溶液400cm³の入ったビーカーに, 発泡ポリスチレンの板に取り付け た炭素棒Aと炭素棒Bを入れ,炭素棒Aが陽極に、炭素棒Bが陰極 になるように電源装置と電流計をクリップと導線で接続した。

2 電源装置のスイッチを入れ、電 流の大きさを1.0Aにして30分間 電気分解を行った。ただし,5分 ごとに電源を切って、銅が付着した炭素棒を取り出し,その炭素棒の質量を測定した。その値をもとに付着したの 質量を計算した。

3  電流の大きさを2.0A, 3,0Aに変えて,それぞれ1,2と同じことを行った。【実験1] の2,3では,一方の炭素棒には銅が付着し、もう一方の炭素棒付近で気体が発生 した。 表1は,〔実験〕 で、炭素棒に付着した銅の質量をまとめたものである。

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 電流の大きさを2.5A,電流を流す時間を17分間に変えて,【実験1】と同じことを行ったとす ると、炭素棒に付着する銅は何gになるか,小数第2位まで求めなさい。

 

中学ではファラデーの法則は習わない。そのため、与えられた実験結果からファラデーの法則を導くことができるかという問題である。

 5分 1Aのとき、銅の析出量が0.10gである。

電流を2倍の2Aにすると銅は2倍の0.20g

電流を3倍の3Aにすると銅は3倍の0.30g

と比例するので、電流を2.5倍の2.5Aにすると 5分で析出する量は2.5倍の0.25gになる。

 

 5分 1Aのとき銅の析出量が0.10gである。

時間を2倍の10分にすると2倍の0.20g

時間を3倍の15分にすると3倍の0.30g

 

このことから 17/5 倍にすると 17/5倍の 0.10×17/5gできる。

 

よって、 電流の大きさを 2.5倍、時間を17/5倍にすると

  0.1×2.5×17/5=0.05×17

        0.85g

 

ポイント

高校の化学では、 流した電流(A)と時間(s)から求められる 電気量(Cクーロン)を使い、電気分解で生じる物質の質量は電気量に比例するというのを学習する。

 それを先取りした内容のテストである。

高校で学習するファラデーの法則も表が与えられて、その表から思考判断することで求めるという問題も出題されることもある