酸化銀の熱分解を完全に行ったとき
酸化銀2.32gを加熱したところ完全に分解が起こり、酸素が56ml発生し、銀が2.16g残った。次の問いに答えなさい。
(1)酸化銀6.96gを完全に反応させると、銀は何g得られるか?
酸化銀:銀=2.32:2.16である。得られる銀をxgとして
2.32:2.16=6.96:x
2.32x=2.16×6.96
x=2.16×3
x-6.48g 答え6.48g
(2)酸化銀11.6gを完全に反応させると、酸素は何ml得られるか?
酸化銀:酸素=2.32g:56mlである。得られる酸素をymlとすると、
2.32:56=11.6:y
2.32y=56×11.6
y=56×5
y=280 答え280ml
(3)酸化銀を完全に反応させたところ、酸素が112ml得られた。用いた酸化銀は何gか
酸化銀:酸素=2.32g:56mlである。使用した酸化銀をzgとすると
2.32:56=z:112
56z=2.32×112
z=2.32×2
z=4.64 答え4.64g
(4)酸化銀を完全に反応させたところ、酸素が168ml得られた。得られた銀は何gか
酸化銀:銀:酸素=2.32g:2.16g:56ml 得られる銀をagとすると
2.16:56=a:168
56a=2.16×168
a=2.16×3
a=6.48g 答え6.48g
(5)酸化銀を完全に反応させたところ.酸素が168ml得られた。酸素の質量は何gか。
酸化銀:銀:酸素の質量:酸素の堆積=2.32g:2.16g:0.16g:56ml
得られる酸素をbgとすると
0.16:56=b:168
56b=0.16×168
b=0.16×3
b=0.48g 答え0.48g
このように 酸化銀を完全に反応させるで5題考えられる。
(1)酸化銀の質量から銀の質量
(2)酸化銀の質量から酸素の体積
(3)酸素の体積から酸化銀の質量
(4)酸素の体積から銀の質量
(5)酸化銀の質量から酸素の質量
このほかにも
(6) (1)の逆バージョン 銀の質量から酸化銀の質量
(7)(4)の逆バージョン 銀の質量から酸素の体積
(8) (5)の逆バージョン 酸素の質量から酸化銀の質量
(9) 酸素の質量から酸素の体積
(10) 酸素の体積から酸素の質量
(11) 銀の質量から酸素の質量
(12) 酸素の質量から銀の質量
(13) 銀の質量から酸素の体積
(14) 酸素の体積から銀の質量
14パターンの問題ができる。
酸化銀を反応物、銀を生成物1 酸素を生成物2として
(1)反応物の質量から生成物1の質量
(6)生成物1の質量から反応物の質量
(2)反応物の質量から生成物2の体積
(3)生成物2の体積から反応物の質量
(4)反応物の質量から生成物2の質量
(8)生成物2の質量から反応物の質量
(9)生成物2の質量から生成物2の体積
(10)生成物2の体積から生成物2の質量
(11)生成物1の質量から生成物2の質量
(12)生成物2の質量から生成物1の質量
(13)生成物1の質量から生成物2の体積
(14)生成物2の体積から生成物1の質量
熱分解だけでもこれだけのパターンがある。
中学で学習するのは
酸化銀の熱分解と炭酸水素ナトリウムの熱分解
これらはすべて
反応物:生成物1の質量:生成物2の質量:生成物2の体積の比を使う。
生成物2の質量は反応物ー生成物1の質量
炭酸水素ナトリウムの熱分解では
炭酸水素ナトリウムの質量:炭酸ナトリウムの質量:二酸化炭素の質量:二酸化炭素の体積
二酸化炭素の質量=炭酸水素ナトリウムの質量―炭酸ナトリウムの質量
炭酸水素ナトリウムの熱分解では水の質量を問題で聞いてくることはない。
なぜなら、分解された一部分が試験官上部にたまるが、大半は水蒸気となって失われてしまって回収できないからである。
また、気体の体積もあまり聞かれることはない。それは、中学レベルでは試験管から発生する気体の最初のものはもともと試験管内にあった空気なので集めないからである。
二酸化炭素が出る反応では水上置換法では水に少しとけるので正確な体積は測れない。