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【中三応援プログラム】45日後の月と金星の見え方(2018年埼玉県)

昨日まで秋という感じでしたが、今日は真冬という感じの気圧配置です。

中学二年生では、今、天気に入ったばかりで大気圧の学習をしている最中だと思いますが、天気の分野で大事なのが、冬の気圧配置です。

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「西」の中国の方に「高気圧」、「東」の太平洋側に「低気圧」があります。

「西高東低」の気圧配置です。

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気象衛星の様子を見ると日本海上に筋状の雲が観測できる。

 日本海側が天気が崩れ、太平洋側が晴れるという典型的な冬です。

Sさんは、埼玉県内で、月と金星の観察をしました。また、月と金星の見え方や動き方の変化につい て調べました。問1~問5に答えなさい。

 

観察

1月31日,2月1日,2月2日の18時00分に、月と金星を観察した。図1は、そのスケッチである。なお、金星は位置のみを示した。

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調べてわかったこと

1 図2は、地球が公転をしていることは考えないものとして、北極側から見た地球と月と、月の公転軌道を模式的に表したものである。図2の月の公転軌道上に 月を記入して考えると、月は、地球から見て満ち欠け をしていることがわかった。

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2 図3は、2月2日の北極側から見た地球,太陽,金
星の位置と、地球と金星の公転軌道を模式的に表した ものである。図3の金星の公転軌道上に金星を記入して考えると、金星は、地球から見て満ち欠けをしてい地球 ることがわかった。また、金星の見かけの大きさは変 化することがわかった。

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3 満月の月が南中してから次に満月の月が南中するまでの日数が、約30 日かかることがわかった。 また、金星が太陽のまわりを1周するのに、約225日かかることがわかった。

 

惑星の周りをまわる天体

間 1 月のように、惑星のまわりを回る天体を何といいますか。その名称を書きなさい。

衛星

 

月の見え方

問 2 観察の図1で,2月2日に見えた月は図1のX. Y, Zのどれですか。最も適切なものを一つ選び.その記号を書きなさい。また、観察した3日間の月は、調べてわかったことの1の図2の月の公転軌道上のA.B.C.Dの4つの範囲のどこにありますか。最も適切なものを、A~Dの中から一つ選び、 その記号を書きなさい。

月の動きを考えるときは、図2の地球の上に観測者を立たせる。

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北極から見た図では上が18時である。18時のところに観測者を立たせる。

上を南、右を西、左を東にする。

月はDの位置にあり、反時計回りに周る。同じ時刻で見ると、月は西から南に満ちながら進む。南は真上であるから

 Z→Y→Xの順に進む

2月2日は観測した最後の日なのでXである。

   月の位置は  X

   軌道上の位置 D

 

問3 調べてわかったことの2の図3から、2月2日の金星の見かけの形はどのような形ですか。最も適切なものを、次のア~エの中から一つ選び、その記号を書きなさい。

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この問題は悩むところである。

それは、金星の満ち欠けは肉眼では観測できず、望遠鏡で観測しなければわからない。

しかし、望遠鏡で観測すると上下左右逆に観測される。

 このことから、問題文中に「ただし、金星の形は望遠鏡で見た様子を上下左右逆にして、肉眼で見たものと同じようなものとする」と書いていなければ、アとウのように左右が逆になっているようなものはわからないからである。

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 地球の18時の観測者から金星の軌道に接線を引くと接線との交点に金星が来た時が東方最大離角で金星は◐の様に見える。ここから金星は反時計回りに周り、地球に近づくほど大きくなり🌒大きく欠けて見える。その後、内合に入ると金星は観測できなくなる。再び観測できるのは明け方の東の空になる。この時は🌘の形に見える。このあと、金星は満ちていき、西方最大離角で🌗の様に見える。東方最大離角から近づいているので、選択肢としてはを選べるが、問題としてはよくない問題である

 

金星の見かけの大きさ
問4 調べてわかったことの2について、金星の見かけの大きさが変化する理由を書きなさい。

 

地球と金星の距離は変化するから

 

45日後の月と金星

問5 Sさんは、ある日から45日後の月と金星を観察しようと次のように考えました。Sさんの考えをもとに、下の(1)(2)に答えなさい。

 

Sさんの考え

図4は、ある日の北極側から見た地球,月, 金星、太陽の位置と.45日後の地球の位置を 模式的に表したものです。ある日の 予想を立てやすくするために、45日後の地球の位置はある日の地球の位置から45° 移動したものとします。また、45日後の月と金星の位置については、調べてわかったことの3をもとに、満月から次の満月までの日数を30日、金星の公転周期を225日として考えます。

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45日後の金星の見え方

(1) 45 日後の金星は、いつごろどの方角の空に見えますか。最も適切なものを、次のア~エの中から一つ選び、その記号を書きなさい。

 ア明け方の東の空に見える。

イ 明け方の西の空に見える。

ウ夕方の東の空に見える。

エ夕方の西の空に見える。

月の公転周期は225日、1回転が360度とすると

金星の移動角度をx度として

225日:360度=45日:x度

x=\dfrac{360\times45}{225}

x=72

地球が45度移動したのに対して金星は72度移動しているので、

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宵の明星で見える。

形は、ある日のときよりもかけていて大きく見える。

 

45日後の月の見え方

(2) 45日後の地球から見た月の見え方として最も適切なものを、次のア~エの中から一つ選び、その 記号を書きなさい。

新月

上弦の月

ゥ 満月

下弦の月

45日後なので1周と15日経っている。

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45日は1周半ということで図のような位置にある。この位置の月は上弦の月である。

ポイント

 金星と月が同時に見える場合の月と金星の見え方の変化に関する問題

 天体の年周運動を考えると一日1度西の空に移動する。と考えるが、月と金星は月が衛星、金星が惑星ということでほかの星の年周運動とは異なる動きをする。

 

月は地球の周りを30日かけて自転をするので、1日では\dfrac{360}{30}

=12°ずつ南の方に移動していく。

 北極から見て反時計回りに月も金星も移動しているが、月の方が近いので大きく移動している。

 

日の入り後に見える宵の明星とともにみえる月は🌒から🌓に移り変わる月である。

観測者を18時の位置に立たせて考えると考えやすい。