花火が見える方向に移動したら速く音が聞こえるようになった(2020年三重)
花火までの距離
たろうさんは、家から花火大会の花火を見ていて,次の①②のことに気づいた。このことに ついて,あとの各問いに答えなさい。
① 花火が開くときの光が見えてから、その花火が開くときの音が聞こえるまでに,少し時間がかかる。
②花火が開くときの音が聞こえるたびに、家の窓ガラスが揺れる。
(1) たろうさんが、家で、花火が開くときの光が見えてから、その花火 が開くときの音が聞こえるまでの時間を、図のようにストップウォッ チで計測した結果,3.5秒であった。
家から移動し、花火が開く場所 に近づくと、その時間が2.0秒になった。このとき,花火が開く場所と たろうさんとの距離は何m短くなったか,求めなさい。ただし、音が空気中を伝わる速さは 340 m/秒とする。
(2) ①について、花火が開くときの光が見えてから,その花火が開くときの音が聞こえるまでに、少し時間がかかるのはなぜか、その理由を「光の速さ」という言葉を使って、簡単に書きなさい。
(3) ②について,次の文は,たろうさんが、花火が開くときの音が聞こえるときに、家の窓ガラスが揺れる理由をまとめたものである。文中の(X)(Y)に入る最も適当な言葉は何 か、それぞれ書きなさい。
音は、音源となる物体が、( X )することによって生じる。音が伝わるのは, ( x )が次々と伝わるためであり,このように( x )が次々と伝わる現象を( Y )という。花火が開くときの音で窓ガラスが揺れたのは、花火が開くときに空気が( x )し, ( Y )として伝わったためである。
考え方
(1)たろうさんが移動したことにより、花火が聞こえる時間が3.5秒から2.0秒になった。
3.5-2.0=1.5秒分短くなった。
速さ m/s =距離 m/時間 s より
340m/s=距離m /1.5s
距離m=340m/s ×1.5s
距離=510m
(1)音の伝わる速さは音の伝わる速さより遅いから
(2)音源となる物体が振動することによって音が生じる。
振動が次から次へと伝わる現象を波という。
x 振動
Y 波
ポイント
問題自体は定番問題である。
この定番問題では音と光の速さの違いについて聞かれる。
音が後に聞こえたのは、花火が開いてから遅れて発生したからである
など選択で選ぶ問題にはよくある。
(地震の初期微動と主要動と同じように、同時に生じている)
波についての理解ができているかという問題である。
波は振動している媒質(ばいしつ)が移動することで伝わるのではない。
媒質(ばいしつ)の振動が伝わるのである。
媒質は移動しない
関連動画
音が伝わっても発泡スチロールが移動することで音が伝わってはいない。
発泡スチロールは振動しているだけである。
振動が伝わるのが波である。
媒質があるから音は伝わる。空気などの媒質がないと音は伝わらない。