虚像の大きさと焦点距離と屈折率(2012年群馬)
水と油で見え方が違う
水より油の方が大きく見える。
図1のように,水を入れた丸底フラスコを通して鉛筆を見たところ,拡大された像が見えた。
次に,水の代わりに油を入れて鉛筆を見たところ、油を 用いたほうが大きな像が見えた。この実験結果から水や油を用いた丸底フラスコを凸レンズと考え、次の問いに答えなさい
(1)水と油のうち焦点距離が長いのはどちらか
(2)水と油のうち、光が大きく曲げられたのはどちらか、]
考え方
水より油の方が大きな像が見えたという観察結果から、次のような光の道筋と虚像を水、油について考えることができる。
焦点距離が短いのは油、油の方が鉛筆の先端から光軸に平行な光線が水よりも大きく曲がり、焦点を通る直線になる、
(1)焦点距離が長いのは水
(2)大きく曲げられるのは油
解答のポイント
この問題では見える像の大きさという情報だけである。これだけで、屈折が大きいのかどうかを判断しなくてはいけない。
この場合、図を書いて考える。
鉛筆の先端から、レンズの中心を通る直線は、油も水も同じである。
この直線の線上に虚像の先端がある。
丸底フラスコより遠いところにあればあるほど、大きな像が見える
遠いところにあるためには、
鉛筆の先端からレンズの中心線に引いた直線から焦点に引いた直線のレンズ側に延長した線が長くなくてはいけない。
長くなるためには焦点距離が短かいほうがいい。
短ければ、折れ曲いほがりが大きくなり、大きな像を得られる。
焦点距離が短い→虚像が大きい
焦点距離が短いと実像の場合もスクリーンが近くても大きな像を得られる。