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4種類の気体の分類

 

今後出題されるであろう 思考力、判断力が必要な問題

  •  実験方法

二酸化炭素、酸素、水素、アンモニアがそれぞれ入った試験管A,B,C,Dがある

1 水でぬらした赤色リトマス紙を入れたところAだけが変化した

2 B,C,Dの緑色のBTB溶液を入れたところ、Bだけ色が変化した。

3 C,Dの試験管に火のついた線香を入れたところ、Cは大きな音を立てて燃え、試験管が水滴でくもった。Dは線香が激しく燃えた。

 

  • 問題

次の文の空欄に適する語句を答えなさい

 

 気体Aは(  アンモニア  )で、緑色のBTB溶液を加えると(    )色に変化する。空気よりも(   )く、( 上方置換  )法によって集められる。

 

 気体(    )は二酸化炭素であり、石灰水を( 白くにごらせる )。

 

 気体Cは( 水素  )で、うすい水酸化ナトリウム水溶液を電気分解すると(マイナス)極に発生する気体である。

 

  • 考え方

見通しをもって、問題を解く

与えられた気体が 二酸化炭素、酸素、水素、アンモニアであることから

 水に溶けてアルカリ性になる気体 アンモニア・・水によく溶けるので上方置換法

 水に溶けて酸性になる気体 二酸化炭素

 水に溶けない気体・・・酸素、水素アンモニア

ということで、4つの気体の中で一番すぐに分けられるのは

 水に溶けやすく、アルカリ性で4つのうち唯一の刺激臭があるアンモニアである。

 

1.アンモニア

Aが赤色リトマス紙を青色にするのでアンモニアであることが分かる。

今までの問題ならば次のような問題が多かった

 赤色リトマス紙は何色になったか?(青色)

 赤色リトマス紙が変化したことから、液体は中性、酸性、アルカリ性のなかでどれか(アルカリ性

がほとんどだが、思考力を問う問題では。それを直接聞かず、アルカリ性であることを判断し、BTB溶液という指示薬の場合、何色なのかという出題である。

 これは。フェノールフタレイン溶液は何色になったかという問題でないところが考えられている問題である。フェノールフタレインという用語を見ただけでAがアンモニア噴水を起こす気体であることがすぐにわかってしまうのでここではBTB溶液の色にしてある。

 

そして、(アンモニア)(青)(軽)(上方置換)という4つの語が正解でないと得点にならない仕組みになる。

 2.二酸化炭素

次の文章の石灰水と反応するのは4つの気体の中で二酸化炭素のみである。

その二酸化炭素は水にとけて酸性になる気体で、しかも赤色リトマス紙で反応しない

この問題では二酸化炭素という言葉を答えさせない。

 それは石灰水は二酸化炭素と反応するは正答率が高いからである。

しかし、これを二酸化炭素は4つの気体のうちどれか?という問題の場合、正答率が下がる、

 石灰水を白くにごらせるというのを記号で答えさせると正答率7割の問題であるが、これを、言葉で書きなさいとなると正答率は5割に下がる

(B)(白くにごらせる)をともに正解で得点となると正答率は3割に下がる

 このように配点の仕方、出題方法で正答率が変わる問題なのである。

 3.水素

3つ目の 文章は悩むところである。水素か酸素のどちらかが入ることはわかる。

もしも電気分解をしている物質が塩酸であるなら。発生する気体は陰(ー)極で水素、

陽(+)極で塩素となり、4つの気体で共通するのが水素であるから、空欄はすぐに(水素)(マイナス)と埋まるが、うすい水酸化ナトリウム水溶液の場合、陰(ー)極で水素、陽(+)極で酸素が発生するということで、与えられた二つの気体の両方とも可能性がある。

 そのため、判断力が必要となる。

 

火のついた線香を近付けるというキーワードだけで、

 酸素は激しく燃える というのはわかるが、酸素中で激しく燃えているのも音を立てて燃えていると思えば、実験結果からどちらかわからない。

 この実験結果を爆鳴音と書いていないので答えにくいが「水滴でくもった」という情報から水素を選択させる。

 

酸素を燃焼させても水ができないからである。

 

水素の確認方法として、火のついたマッチを下から近付けるということしか覚えていない場合、答えられない。

 4.酸素

しかも、問題はもう一つの気体の酸素に関する問題がなく、ここで終わっている。

 対策

思考力、判断力を問う問題ではこのように、4種の気体からどのような実験をすればこの気体が区別できるかというのを見通しをもつこと。

 

そして、実験結果からその気体の性質を思考し、問題の答えを的確に判断すること

これが問われている。

 

しかも、気体の分類は中一の学習内容であるが、出題されることは酸とアルカリの溶液や電気分解といった中三で学習する内容である

 

このように学年をまたぐ問題がこれから多くなると考えられる。

  •  発展

さらに、気体の分類の出題では最近では化学式で書きなさいが多い。

 塩化ドゥの電気分解で陽(プラス)極で発生する気体を化学式で答えなさい。

という問題である。 Cl₂ と答えるのだが、Cが大文字、lが小文字₂が小さい文字である。

 

  • ここが狙われる

英語のように、化学式を書くと間違えるのが 二酸化炭素である。

 

二酸化炭素を Co₂と Oの酸素を小文字で書いてしまうのである。

Co はコバルトで別の元素なのだが、中学校でコバルトの元素記号は習わない

 塩化コバルト紙という水と反応すると赤(桃)色に変化するということで登場する。がそれ以上のことは学習しない。

 

分子の形で書くことができるかという問題である。