酸化銅の還元に関する問題の盲点
酸化銅と炭素粉末の混合物を図のような実験装置を用いて反応させた。
気体が発生しなくなってから、ガラス管を石灰水の中から出し、加熱をやめ、ピンチコックでゴム管を閉じた。そのまま、試験管が冷えるのを待った。
(1)下線部の操作を行う理由を言葉で書きなさい。
(2)この実験で石灰水はどのように変化したか。
(3)この反応で発生した気体と同じ気体が発生する操作を次のア~オの中からすべて選び記号で答えなさい。
イ うすい塩酸を石灰石をいれる。
ウ 炭酸水素ナトリウムを加熱する。
エ うすい塩酸に鉄と硫黄の混合物を入れる
オ ドライアイスを加熱する。
(4)この実験で発生した気体の性質や製法のうち正しいものを次のア~オの中からすべて選び記号で答えなさい。
ア 火のついた線香を入れると激しく燃える。
イ 水でぬらした赤色リトマス紙を近付けると青色になる
ウ 水に溶かしBTB溶液を加えると黄色になる。
エ 有機物を燃焼させると発生する
オ 地球温暖化の原因とされていない
解答
(1)試験管の中に空気が入り込み、中の銅が酸化されるのを防ぐため。
(2)白くにごった
(3)イウオ
(4)ウエ
解説
(1)ガラス管を石灰水の中からすでに出しているので逆流を防ぐためではない。
鹿児島で2021年に出題された・正答率14.8%の問題だった。
(2)発生した気体は二酸化炭素である。
アは酸素が発生する
イのほかに炭酸水素ナトリウムに塩酸を加えても二酸化炭素が発生する
ウ炭酸水素ナトリウムは熱分解により炭酸ナトリウム、水、二酸化炭素が発生する
エ金属と塩酸で水素が発生する
(3)
ア 酸素の性質(助燃性)
イ アルカリ性の物質(アンモニアなど)、水に溶けて酸性になる二酸化炭素は示さない
ウ 二酸化炭素は水に溶けると酸性を示すのでBTB溶液は黄色になる
エ 有機物は炭素をふくむ化合物なので、燃焼すると二酸化炭素が発生する