【中三応援プログラム】孫の他家受粉でひ孫を作る(2013年愛知県B)
孫からひ孫を作る
丸い種子を作る遺伝子をA、島の種子を作る遺伝子をaとする
純系AAと純系aaの雑種第一代(子)はすべて種子が丸であることから子の遺伝子型はAaとしたとき、丸としわの対立形質のうち、丸が有性形質である。
この子の種子を自家受粉して得られる種子は AA:Aa:aa=1:2:1である。
この愛知県の問題は続いて次の問題がある。
孫の種子を2個選び、それぞれ種子X,種子Yとする。種子Xと種 子Yをまいて育てたところ、それぞれ花が咲いた。その後,種子Xをまいて育てた花の花粉を種 子Yをまいて育てた花のめしべに受粉させたところ,丸い種子としわのある種子ができた。種子 x, 種子Yは、それぞれどのような遺伝子の組み合わせをもつと考えられるか。種子の形を決め る遺伝子の組み合わせについて説明した文として正しいものを、次のアからエまでの中から二つ 選んで、そのかな符号を書きなさい。
まごの種子から2つを選ぶ方法は
AAとAA AAとAa AAとaa AaとAa Aaとaa
の5種類ある
AAとAAからの種子は すべてAA で 種子はすべて丸
AAとAaからの種子は 子は AA Aa AA Aaができてこれもすべて 丸
AAとaaからの種子は 子は Aaのみですべて丸
AaとAaからの種子は 子は AA:Aa:aa=1:2:1で丸:しわ=3:1
Aaとaaからの種子は 子は Aa:aa=1:1で丸:しわ=1:1
ひ孫は丸い種子としわの種子ができたのだから AaとAa または Aaとaaの組早生である。これに基いて選択肢を見てみる。
ア一方の種子がもつ遺伝子の組み合わせは,丸い種子をつくる純系の親がもっ遺伝子の 組み合わせと同じであり、もう一方は,しわのある種子をつくる純系の親がもつ遺伝子 の組み合わせと同じである。
純系同士 AAとaaではAaの丸い種子しかできない
イ 一方の種子がもつ遺伝子の組み合わせは、丸い種子をつくる純系の親がもつ遺伝子の 組み合わせと同じであり、もう一方は,子がもつ遺伝子の組み合わせと同じである。
純系のAAと子の遺伝子Aaの組み合わせではすべて丸い種子である
ウ 一方の種子がもつ遺伝子の組み合わせは、しわのある種子をつくる純系の親がもつ遺伝子の組み合わせと同じであり、もう一方は,子がもつ遺伝子の組み合わせと同じである。
純系のしわ aaと子Aaの組み合わせでは Aa(丸):aa(しわ)=1:1できる
エ どちらも子がもつ遺伝子の組み合わせと同じである。
この遺伝子はAaだから AaとAaのくみあわせでは
まる:しわ=3:1である。
よって、丸としわの種子が得られたという事実から、ウとエを選択肢として選ぶ。
この問題では、ひ孫の遺伝子が「丸としわの両方が得られた」というキーワードだけで選ぶ問題だが、ひ孫の種子が丸:しわ=3:1ならAaとAa(子同士の交雑)
丸:しわ=1:1(子としわの純系の交雑)
というように遺伝子の組み合わせも求めることができる。
また比ではなく、「丸が75%、しわが25%」ならAaとAa(子同士の交雑)
「丸が50%、しわが50」ならAaとaa(子としわの純系)
というようにパーセントで求められることもある。
そして、丸の遺伝子はAAとAaの2種類あるが、劣性の形質(しわ)と交雑したときにそこから得られるものが優性形質のみなら その遺伝子は 優性形質の遺伝子だけを持ち、劣性形質が現れたら丸の種子には劣性形質の遺伝子をもつと判断できる
さらに、丸の形質の種子同士から25%のしわの種子が得られるときは、その二つの◦の種子は両方ともAaであるということもわかる。
このように、ひ孫の形質から、選んだ孫の遺伝子がなんであるかという問題もある。
ここの問題はひ孫の分離比だけを覚えればいいのではないから、注意すること。
優性の形質を持つ種子がAAであるかAaであるかを劣性の形質aaの種子と交雑した結果によって判定することを検定交雑という。
得られる種子が丸だけならAA 丸と種子が1:1ならAaと判断する