【中三応援プログラム】火山の噴火と柱状図(2021年大分)
マグマの粘りけをホットケーキミックスの濃度で考えるという問題である。
ほかの選択肢が、おわんをかぶせた形の71%よりも大きな濃度になることから
すぐに計算すれば答えが出る。
濃度が薄いということで 水の量が多く、ホットケーキミックスの量が少ないという関係のものを選べばよいのだが、一目でわからない場合は計算した方がはやい
マグマの粘りけが小さいと爆発的な噴火はしない
火山噴出物が黒色
というのはおさえておきたい
柱状図の問題は標高とカギ層の関係を見て地層に傾きがどちらの方向にあるかを考える空欄のすべての組み合わせが正しくて正解という問題である。
どれも標準問題である。
大分県の問題は標準問題がそろっている。
|火山の形のちがいについて疑問を持ち,「火山の形のちがいは, マグマのどのような性質と関係があるのだろうか」という課題を設定し,次のように予想を立て,実験を行った。
【予想】
火山の形のちがいは, マグマのねばりけのちがいと関係がある。
【実験】
1 ホットケーキミックス 50gに水 20 mL を加えてかき混ぜて,これを生クリーム用のしぼり口をつけたポリエチレンの袋Aに入れた。
[2][図1] のように,工作用紙の中心にあけた穴に,袋Aのしぼり口を下から差しこんだ。
[3] 袋Aの中身を工作用紙の上にゆっくりと押し出すと,おわんをふせたような形になった。そのようすをデジタルカメラ で撮影した。
4 [3]よりも傾斜のゆるやかな形になるように,袋Aとは割合 を変えてかき混ぜたホットケーキミックスと水を,生クリーム用のしぼり口をつけたポリエチレンの袋Bに入れ, [2], [3] の袋Aと同様の実験を行った。[表] は, 3,4の結果をまとめたものである。
II 噴火の起こるしくみについて,インターネットで調べた。
[5] 噴火の起こるしくみは,よく振った炭酸飲料から気泡が出てくるしくみと似ていることがわかった。
図2は, その2つのしくみを関連付けてまとめたものである。
(1) [表]の ( a )に当てはまる袋の中身として最も適当なものを,ア~エから1つ選び,記号を書きなさい。
ア ホットケーキミックス 60g と水 10 mL
イホットケーキミックス 60g と水 20 mL
ウホットケーキミックス 50g と水 10 mL
エ ホットケーキミックス 50g と水 40 mL
%
アは、%
イは、%
ウは、%
エは、%
これらから、71%よりも濃度が小さい エが薄く広がる。
火山の噴火の時に出るガス
1 ( b )に当てはまる気体は何か,名称を書きなさい。
火山の噴火では水蒸気と二酸化炭素が主に出る。
ここでは炭酸飲料とも比較しているので 二酸化炭素になる
噴火の仕組み
2 ( c ), (d )に当てはまる語句を答えなさい。
質量が同じ場合、体積と密度は反比例する、
体積が大きくなっているから、密度は小さくなる
炭酸飲料を振ると、二酸化炭素が溶けきらなくなり、急激に膨張する、
噴火の考察
(3) 次の文は, ⅱとⅲの結果から考察した2人の会話である。( e ) ~( h )に当てはまる語句を答えなさい
太郎:[表]から、火山の形のちがいは, マグマのどのような性質と関係があるといえそうかな。
花子:袋Aは,ねばりけが( e ) マグマのモデルで,おわんをふせたような形になっているね。
太郎:袋Bは,ねばりけが( f ) マグマのモデルで,傾斜のゆるやかな形になっているね。
おわんの形・・・粘りけの大きい
傾斜の緩やか・・・粘りけの小さい
花子:この結果から, 火山の形のちがいはマグマのねばりけのちがいと関係があることが確かめられたね。 太郎:うん。それと,マグマのねばりけのちがいによって,噴火のようすもちがいがあることがわかったよ。例えば,ハワイ州のマウナロアは,袋Bから押し出されたときの形と似ているので,気体 成分がぬけ出し( g ), 噴火のようすは, ( h )ことが多いといえるね。
粘りけが小さいと気体成分が抜け出しやすい
噴火の様子はおだやかになる
e 大きい
f 小さい
g やすい
h おだやか-
2人は,過去に噴出した火山灰などが,住んでいる地域の地層の中にあるのではないかと考え、次の調査 を行った。
III 火山灰などが堆積してできる地層について,インターネットで調べた。
6 爆発的な大噴火によって空中高くふき上げられ,日本全国を覆うほどの広い地域に分布している広域に火山灰が地層として残っていることがわかった。
[図3]は,広域火山灰の一つで,2万9千年前の姶良カルデラの大噴火による火山灰の地層の厚 さの分布である。
7 ある地域の地点P~Rのボーリング調査の結果を調べると,地層に同じ火山灰の層をふくむことが わかった。また,この地域では,断層やしゅう曲は見られず,各層は平行に重なり,ある一定の方向 に傾いており、上下の地層の入れかわりがないこともわかった。
【図4]は,この地域の地形を等高線で表したものであり,地点P,Rは,地点Q,Sのそれぞれ 真北に,地点P,Qは,地点R,Sのそれぞれ真西に位置している。
【図5]は[図4] の地点P~Rにおけるボーリング調査をもとに作成した地層の重なり方を示し た柱状図である。
同時代にできたことを調べる際の良い目印
(4) 6 の下線部について,広域火山灰は遠く離れた地層が同時代にできたことを調べる際のよい目印となる。このような層を何というか,書きなさい。
カギ層
短期間で広範囲に堆積したので同時代を調べる際に火山灰は目安になる。
このような、地層をカギ層という。
東方に火山灰が運ばれる理由
(5) [図3] で,空中高くふき上げられた火山灰は東方へ運ばれている。その理由を,解答欄の1行目の書き出しに続けて,簡潔に書きなさい。
日本上空では、偏西風が吹いているから
地層の作図
(6) [図4] の地点Sでボーリング調査を行うと,火山灰の層は地表からの深さが 10 mまでのどこにあるか。解答欄の柱状図に,火山灰の層を表しなさい。ただし,それ以外の層は記入しないこと。
Pは標高120m
Rは標高115mだから
標高に合わせて並べると、同じ標高113mに火山灰の層の上が来ている
これから東西方向には地層は傾いていない
Pは標高120m
Qは標高120mで
火山灰の上の層は南に行くと2mさがる
このことからRの地層から2m下に火山灰が下がっているのがSの柱状図になる
よって、地表から4m下に火山灰の層がある