【中三応援プログラム】<思考力判断力>だ液の実験(2021年岩手県)
2021年の岩手県の問題である。
だ液の実験の問題は定番問題が出ることが多いが、この岩手県の問題は思考力判断力が必要な問題になっている。
だ液の実験の問題でよくある問題1
試験管Aにはだ液っを入れる。試験管Bには水を入れる。水を入れる目的は何か。またこのような実験を何というか
水を入れるのは、水ではデンプンを分解しないというのを確かめるため
対照実験
だ液の実験の問題でよくある問題2
デンプンを噛んでいると甘くなるのはデンプンが何に変わったためか
このようによくあることは聞かないで、透析というのを聞いてくる問題である。
セロハン膜のような膜を使うと大きい分子は通り抜けないが小さい分子は通り抜ける。
大きい分子がデンプン、小さい分子が麦芽糖であるという関係がわかっているかという問題である。これは、だ液の消化酵素アミラーゼだけでなく、たんぱく質を分解する酵素のペプシン、トリプシンでも
という関係がある。中学ではたんぱく質が分解されたかどうかを確かめる方法を学習しないので出題される可能背は少ない
(北海道や長野県で脱脂粉乳を使った問題で出されたことがある。脱脂粉乳の白色が切ればたんぱく質が分解されたことを示した実験)
大きい分子は通さない、小さい分子は通す。
これはろ過の仕組みとして千葉県で2021年に出題された。
ろ過の仕組みではよく出題される。
透析によって完全に小さな分子と大きな分子を分けることはできない。流水によってセロハンの内側の小さい分子の濃度は小さくなるが完全に分けられない。
小腸の柔毛がひだ状の理由
表面積を大きくして効率よく養分を吸収するため
小腸からどこに吸収されるか
毛細血管にブドウ糖、アミノ酸 リンパ管に脂肪酸、モノグリセリドが吸収される
実験1
図1のように、試験管Aにうすめただ液2cmを入れ、試験管Bに水2cm³を入れたあと、試験管A,試験管Bにデンプン 溶液を10cm³入れてふり混ぜ、試験管の底を10分間手であた ためた。
2図IIのように、デンプンの変化を確認するため、水を張ったペトリ皿を2つ準備し、セロハン膜を 張った。そのセロハン膜の上に、口であたためた 試験管Aの液を入れたペトリ皿をXとし、試験管 Bの液を入れたベトリ皿をYとした。その後、し ばらく放置した。なお、セロハン膜には、目には 見えない小さなすき間がたくさんあいている。デ ンプンは、そのすき間より大きいため通過できな いが、麦芽糖は、そのすき間より小さいため通過できる。
3 2のあと、図のように、セロハン膜内にある 液a.c. セロハン膜外にある被b.dをそれぞ れ試験管に取り分けて、ヨウ素液を加え色の変化 を確認したところ、液cの色が変化した。
4 3で、麦芽糖の有無を確かめるために、ヨウ素液のかわりにベネジクト液を用いて、3と 同様の実験をした。
実験2
5 デンプン溶液が入った試験管とうすめただ液の入った試験管を1本ずつ準備した。それぞれの試験管を5°Cにし、温度を保ちながら混ぜ合わせ、しばらく放置したあと、ヨウ素液 を加え、試験管内の色の変化を確認した。
次に、同じ量のデンプン溶液とうすめただ液で同様の操作を35°Cで行い、その結果を表 にまとめた。
表
感覚器官
(1) ご飯を口に入れてくり返しかんでいるとあまさを感じるのは、舌がその刺激を受け取っているからです。このように外界からさまざまな刺激を受け取る器官を何といいますか。ことばで書き なさい。
感覚器官
ベネジクト液の確かめ方
(2)で、ベネジクト液を入れた溶液の色の変化を確認するために必要な操作は何ですか。また、その操作後,何色に変化すれば溶液中に麦芽糖が含まれているとわかりますか。操作と色を答えなさい。
ベネジクト液は青色をした溶液である。
中に含まれている 2価の銅イオンが糖の還元性によって
赤褐色の1価の酸化銅に変化する。
この反応をさせるために、加熱する必要がある。
操作 加熱する
色の変化 赤褐色
透析実験
(3) 2~4では、セロハンを用いました。このとき、次の1.2の問いに答えなさい。
1図IIで, 液a~dのうち、麦芽務があるのはどれですか。すべて選び、その記号を書きなさい。
ペトリ皿X(だ液+デンプン)
aは中の液 麦芽糖
bは外の液 麦芽糖
ペトリ皿Y(水+デンプン)
cは中の液 デンプン
dは外の液 水
ペトリ皿Xの外も中も小さい物質の麦芽糖が含まれる ab
透析の模式図
2 次の図は、水を張ったペトリ皿の上にセロハン膜を張り、その上に麦芽粉とデンプンの溶液 を入れたものです。破線で囲まれたセロハン膜付近の麦芽糖とデンプンを模式的に 表すとどうなりますか。下のアーエのうちから最も適当なものを一つ選び、その記号を書きな さい。
左側は膜の内側(大きい分子と小さい分子の両方含まれる)
右側はは膜の外側(小さい分子のみ踏むまれる)
デンプン・・大きい分子
麦芽糖・・・小さい分子
これを表しているのはア
温度と消化酵素
(4) 実験2の結果から、温度とだ液のはたらきの関係について明らかになったことは何ですか。簡単に書きなさい。
だ液は5度ではデンプンを分解しないが、35度ではデンプンを分解する。
消化の仕組み
(5) 次の文は、ヒトの消化と吸収について述べたものです。文中の空欄にあては まることばを、それぞれ書きなさい。
デンプンは、だ液に含まれる(① )という消化酵素のはたらきによって麦芽糖などに変 化する。さらに、麦芽糖は消化管を移動しながら、さまざまな消化酵素によってより吸収され やすい物質となる。吸収されやすい物質は、小腸の表面にある(② )という突起で吸収さ れる。
①アミラーゼ
②柔毛