【中三応援プログラム】<基本問題>日本の冬、湿度(2021年沖縄)
何のひねりもひっかけもない問題である。
生物分野の問題がやたらと裏をかく問題だったのでこういう問題も沖縄では出るんだなという感じである。しかし、沖縄では体験できない機構に関する問題自体、体験で答えられないから厄介なのかもしれない。
〔I〕 日本の冬の時期に吹く季節風のしくみを考えるため,図1のような実験装置をつくり、大気がどのように動くか調べた。
<実験I> Aには水を,Bには乾いた砂を入れて電球であたためる。その後,線香の煙の動きを観察した。
対流
問1 次の文は〈実験I〉の結果をまとめたものである。文中の ( 1 ), ( 2 )に当てはま る語句を答えなさい。
電球であたためてしばらくすると,容器内の低い位置で線香の煙は( 1 )の方向に向か って流れ始めた。また,電球を消してしばらくすると,線香の煙はさきほどと逆方向へ流れ始 めた。 このことから,大陸と海洋のうちあたたまりやすく冷めやすいのは ( 2 )であることがわかる。
温まりやすく冷めやすいのは砂のBであるからBから上昇気流が発生し、AからBへの風の流れ(海風)が生じる
(1)はAからB
砂は大陸のモデルなので、(2)は大陸
問2 この実験からもわかるように,日本の冬の時期に吹く季節風の特徴として,最も適当なもの を次のア~エの中から1つ選び記号で答えなさい。
ア 海洋の小笠原気団から,冷たく乾燥した風がふく。
イ 海洋の小笠原気団から,あたたかく湿った風がふく。
ウ 大陸のシベリア気団から、冷たく乾燥した風がふく。
エ 大陸のシベリア気団から,あたたかく湿った風がふく。
沖縄は亜熱帯海洋性気候なので、日本の気候といっても体感できないかもしれない
沖縄では言葉だけ覚えるという感じになるかな。
ウが答えになる
冬は大陸のシベリア伊団から冷たく乾燥した北西の季節風が吹く
夏は海洋の小笠原気団から暖かく湿った南東の季節風が吹く
〔II〕 冬に,あたたかい部屋の窓ガラスに水滴がつくしくみを考えるため,理科室で次のような実験を通して空気中の水蒸気量について調べた。
<実験II>
水槽にくんでおいた室温の水を,金属製のコップに入れる。コップに少しずつ氷を入れて水温 を下げていき, コップの表面がくもり始めたときの水温を測定した。このときの乾球温度計と湿 球温度計が示した温度は図2のとおりである。また,表1は湿度表の一部である。
飽和水蒸気量になるときの温度
問3 《実験 II〉の下線部のように,空気中に含まれていた水蒸気が水滴となり始める温度を何と いうか。漢字2文字で答えなさい。
露点
乾湿温度計の読み方?
問4実験を行ったときの理科室の湿度は何%か。表1を用いて答えなさい。
乾球が19℃ 湿球が16℃より 温度差は3℃
横軸は19℃ 縦軸は3℃で交わったところ72%が湿度になる
何度まで下げられるか
問5 室温が 11°C,湿度が 80%の部屋で,湿度が 50%を下まわらないように注意しながら室温 を上げていった場合,何°Cまで上げることができるか。適当な温度を整数で答えなさい。ただし,下の表2 はそれぞれの温度における飽和水蒸気量を示したも のである。
この大問の中で一番面倒な問題かな。11℃の時の飽和水蒸気量は表2より10.0g
湿度=
より
水蒸気量=
であるから
=8.0g/m³
この空気を温度上昇させて湿度が50%にならないようにする。
飽和水蒸気量=
飽和水蒸気量=
飽和水蒸気量=16g/m³
この温度を表2から求める
18℃が15.4g/m³
19℃が16.3g/m³
より18℃から19℃の間に50%を下回る温度がある。
よって、18℃までは上げることができる。