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【中三応援プログラム】斜面の台車の運動(2021年徳島)

オミクロン株の市中感染がどんどん広がっていく

東京などでは抗原抗体検査が無料で出来るところができた

帰省ラッシュ始まる

 

などいろいろなニュースがあります。

 低いレベルとは言え、感染者の増えている東京

 抗原抗体検査やPCR検査が陰性だからといって感染していないわけではない

というのに陰性証明をもつことで帰省を楽しくしようとする人が多いというのを問題視する人たち

 

それは、2年間ずっと言われてきてますね。

 

そんな繰り返しの話題よりも大きい話題がありました。

news.yahoo.co.jp

ハッブル宇宙望遠鏡は宇宙にある望遠鏡です。

地球上にあると大気の影響を受けて観測しにくい天体も宇宙では大気の影響を受けないので鮮明に観測できます。

しかし、ハッブル宇宙望遠鏡が31年前に打ち上げられたもので、何度も修理しながら使われてきたものです。

 

最新の技術力を持った望遠鏡の登場を待ちわびていました。

ジェームズ・ウエッブ宇宙望遠鏡

 

ハッブルは 宇宙は膨張し続けているということを唱えた天文学者です

その名前が付けられている

 

ジェームズ・ウェッブってだれ???

 1961年から8年間NASAの長官を務めた人物だそうです。

 

なぜこの名前か走りません。

 1996年にこの宇宙望遠鏡が計画されてから25年にしたようやく実現した物らしいです。

熱帯雨林から宇宙の起源まで見ることのできる望遠鏡」だそうです。

 どんな映像を届けてくれるのか楽しみです。

 

今日は徳島の物理の問題です。

 受験生が苦手とする 作図、速度を求める計算が詰まっています。

最後の問題は、加速度の公式を知らなくても全部の記録テープを数え上げれば答えが出ます。

 

頑張れ!受験生!

斜面の運動

物体の運動についての実験を行った。(1)~(5)に答えなさい。ただし、空気の抵抗や摩擦,記録 テープの質量は考えないものとする。

 今回は運動の問題である、この分野は高校の物理基礎で力学として学習する。

公式が多くてどの公式を使ったらいいかわからないと高校生はよく叫ぶ分野だ。中学での学習でもこの分野につまづく人が多い。このため、他の分野よりも平均点が低くなる傾向がある。

この問題ができるかどうかで点差がつくわけである。

 

「実験1」 1  水平面に形と大きさが同じ3個の木片を積み、平らな板を置いて斜面Xとし、斜面上に点a,点b,点cをとった。

2図1のように、力学台車に糸でつないだばねばかりを斜面Xに平行になるように持ち、力学台車の前輪を点aに合わせ、力学台 車が静止したときのばねばかりの値Aを調べた。

3 2と同じように、力学台車の前輪を点bに合わせたときのばねばかりの値B,点に合わせたときのばねばかりの値Cを調べた。

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斜面上の台車に働く力

(1) 実験1で調べたばねばかりの値A~Cの大きさの関係として、正しいものはどれか、アー エから1つ選びなさい。

ア  A = B = C イ A<B<C ウ A >B>C エ A<B. A=C

 この問題でのポイントは、ばねばかりは固定していないということ

力学台車が静止したときのばねばかりの値を読む

 力学台車の位置に関わらずばねばかりには力学台車の重力の斜面方向の力がかかっている。この斜面方向の力は点aでも点bでも点cでも同じ大きさである。

 

そのため、同じ大きさだけばねは伸びる。よってアになる。

 

ばねばかりを固定して力学台車を引っ張って点a、点b、点cにしたらな答えはイになる。問題の意味が分からなくてイにした人は多いかもしれない。

 

 

 

 

実験2

1図2のように、1秒間に60回打点する記録タイマーを斜面Xの上部に固定し、記録テープを記録タイマーに通して力学台車につけ、力学台車を手で支えて前輪を斜面X上の点Pに合わせた。 なお、斜面Xは点Qで水平面になめらかにつながっていることとする。

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2記録タイマーのスイッチを入れて、力学台車を支える手を静か
に離し、力学台車を運動させた。

3記録テープを6打点ごとに切り、左から時間の経過順に下端を そろえてグラフ用紙にはりつけた。図3は、この結果を示したものである。ただし、打点は省略している。

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ばねに働く力

(2) 図4は,実験12で力学台車にはたらく重力を矢印で示したものである。ばねばかりが糸を引く力を,矢印でかきなさい。ただし、作用点を「・」で示すこと。

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力の分解の作図ができるかという問題である。

重力を対角線とする長方形を書き、その長方形の斜面に垂直な方向の力が台車に働く垂直抗力、斜面と平行に働く力がばねが台車を引く力とつりあっている。

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赤い線で描いた力と向きが逆で同じ大きさ(一メモリ)の力が答えになす。

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作用点がばねが引く力だからばねの先端にあるというところを注意したい。

この問題ではほかに、垂直抗力も出題される

 

垂直抗力は斜面と接するところだから作用点は斜面上にある

大きさは青で示した斜面と垂直方向に働く重力の分力と同じ大きさで向きは逆の黒い矢印になる。

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問題はばねの引く力である。作用点「・」を書かないと×になるので気を付ける。

 黒い矢印は長さが作図しづらい。

記録テープ

(a)図3の記録テープ1の打点を省略せずに示した図として 正しいものはどれか、アーエから1つ選びなさい。ただし、→は力学台車が記録テープを引く向きを示している。

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アは打点が等間隔

イは右に行くほど間隔が広い

ウは右に行くほど間隔が狭い

エは右に行くと間隔が大きくなり小さくなる

台車の運動は等加速度運動であるから、間隔は広くなり続けるのでイ

 

平均の速さ

(b) 図3の記録テープbについて、この区間における力学台車の平均の速さは何cm/sか,求めなさい。

 記録テープは6打点ごとに切ってある。記録タイマーは1秒間に60打点することから6秒間は0.1秒である。

 記録テープbは18.9cmであるから 速さ=18.9cm÷0.1s=189cm/s

 

実験3

1図5のように、「実験2の斜面Xと同様の平らな板を点Rで水平面になめらかに つなぎ,斜面Yとした。斜面Xと同様の木 おい、斜面と同様の木片3個で斜面Yを支え,斜面Xと同じ傾きになるように調整し、PQとRSが同じ長 さになるように点Sをとった。

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2記録テープをつけた力学台車を手で支えて前輪を点Pに合わせた。記録タイマーのスイッ
チを入れて力学台車を支える手を静かに離し、力学台車を運動させた。

3斜面Yの木片が2個、1個のときについて、実験3の2と同じようにして調べた。

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4斜面Y上の力学台車の運動について,力学台車の後輪が点Rを通過してから点Sを通過するまでの記録テープを6打点ごとに切り、左から時間の経過順に下端をそろえてグラフ用紙 にはりつけた。図6は、こ の結果を示したものである。ただし、打点は省略してい る。また、最後の記録テープは6打点に足りない場合 がある。なお,斜面をのぼ るとき,記録テープは浮き 上がらないものとする。

 

 

かなでさん:図6ではわかりませんが、点Pから同じ傾きの斜面を同じ距離だけ下りてくるので、点Rを通過するときの速さはどれも同じです。

 

この問題では出題されていないが、点Rを通過するときの速さを求める問題もある。

この問題では記録テープの結果から求めることができない

 

まさるさん:斜面Yの木片が3個のときは、力学台車は点Sで止まりましたが、木片が2個と1個のときは、力学台車は点Sを通り過ぎました。

力学的エネルギー保存の法則より、Pと同じ高さのところまで台車は進むので

木片が3この時はPと同じ高さはSになるのでSで台車は止まるが

木片が2個、1個になるとSまでの高さにならない。

 

かなでさん:斜面Yの木片が3個,2個、1個と少なくなると,斜面の傾きは小さくなりま

す。c斜面Yの傾きが小さくなると,点Sでの力学台車の速さは(あ      )なりました。その理由は、斜面Yの傾きが小さいほど(い      )からです。

まさるさん:もし力学台車の運動がこのまま続けば、どこまで進むことができるでしょうか。斜面Yが十分に長いとして、実験結果をもとに、考えてみましょう。

かなでさん:上りの斜面の傾きによって、ジェットコースターを楽しむことができる長さが変わってくるようですね。

 

斜面の傾きと力の大きさ

(4) 下線部cについて、点Rで同じであった力学台車の速さが,点Sではどのようになったのか(   )にあてはまる言葉を書きなさい。また、(い)には,力学台車にはたらく 力に着目して、その理由を書きなさい。

 記録テープの長さが長いほど速さは大きい。

 傾きが小さくなると記録テープの長さの変化は小さいので点Sを通過するときの速さは大きくなる。

 理由を力学台車に働く力に注目するので力学台車に働き力は重力

 速さを決めるのは運動の方向とは逆向きに働く重力の斜面方向に平行な力である。この大きさの力が小さくなる。

 

こたえ あ 大きい い 運動の方向と逆向きに働く力が小さい

 

どこまですすむか

(5) 下線部4について,かなでさんたちは,斜面Yの木片が1個のとき、力学台車がどこまで進むことができるのかを考えることにした。斜面Yと記録テープは十分に長いものとして, [実験3」と同じように実験を行ったとき,力学台車が自然に止まるまでに,6打点ごとに切 り離した記録テープは何本できると考えられるか。ただし、最後の記録テープが6打点に足りない場合も1本と数えるものとする。

 

斜面Yが木片1つのとき 

記録テープの長さは

19.8 18.9 18.0 17.1 と0.9cmずつ減っている。

16.2 15.3 14.4 13.5 12.6 11.7 10.8 9.9 9.0 8.1 7.2

6.3 5.4 4.5 3.6 2.7 1.8 0.9 0

と全部で22本になる。

 

高校物理基礎レベルで計算すると

この問題は等加速度運動で1秒間に0.9cmずつ減少していく

0.9cm減少する速さは

0.9cm÷0.1s=9.0cm/sずつ減少していっている。

加速度=\dfrac{速度}{時間}=\dfrac{9.0}{0.1}=90cm/s²で減っている

初速度を198cm/s 

終わりの速度を 0cm/s

とすると

終わりの速度=初速度ー加速度×時間となる時間を求めると

0=198-90×時間

198=90×時間

時間=\dfrac{198}{90}

時間=2.2秒

0.1秒間隔で記録テープはきられるから2.2秒は22本分である。