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【中三応援プログラム】北の空と南の空の星の日周運動と年周運動、春分と秋分の星座の見え方~ルーペの使い方、レキ岩は丸みを帯びている、示準化石、地層の傾き、示相化石(2021年香川)

おまけが思わぬものになる

natgeo.nikkeibp.co.jp

 

恐竜と一緒に発見されたワニの化石

恐竜の化石を購入したときのおまけとしてついてきた位置づけが

新種の大発見だった。

 

恐竜は、中生代示準化石

恐竜と一緒にいるということで年代も同じ中生代、それもジュラ紀

その時代のワニが現生のワニと同じ能力を持つものだったということを1996年から20年間知らずにいた。

 

こういうことはあるかもしれません。専門家から見れば宝でもほかの人から見ればただのワニの化石だったから

このように世の中には宝が人知れず埋もれ、風化していくものもあるのかもしれません。

 

新しい生命科学の分野は研究費も出るし、脚光も浴びる。

 毎日のようにコロナは話題になる。

その反面、博物学の分野は日の当たらないところにある。

(収蔵庫は日の当たらないところにあります。日が当たったら劣化してしまうからです。研究者もその日の当たらないところで研究費もほとんどでないなか研究をしている)

 

今回は2021年、今年行われた入試問題から香川県を取り上げます。

 香川県はマイナーな場所ですね。

隣県の大阪や兵庫や岡山と比べて受験者が少ないせいか問題も入手しにくかったです。

ようやく12月になって入手することができました。

 マイナーな県とは言え、出題はかなり手ごわいものが出題されました。

一つ一つがいろんなパターンを考えないと解けない良問です。

 中三応援プログラムではこの一か月、天文分野に焦点を当ててきましたが、香川の地層の分野の問題もなかなかの良問ぞろいなので今日は紹介します。

 示準化石と示相化石の両方が出題され、さらにカギ層を使って東西、南北ではない地層の傾き方向を考える。

 高校の地学で学習する走向と傾きというのが理解していないと解けない問題です。

さらに堆積の仕方から隆起と沈降まで考えるという盛りだくさんの問題です。

 地学分野の総復習にはとても良い構成になっています。

 

(1)下の図1は、日本のある地点で、1月1日の午後11時に見える北極星と、恒星Xの位置を、 それぞれ示したものである。また、下の図II は、同じ地点で同じ時刻に見えるオリオン座の位置 を示したものである。これに関して、あとのa,bの問いに答えよ。

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日周運動

a 次の文は、恒星Xとオリオン座の動きについて述べようとしたものである。文中の2つの (    )内にあてはまる言葉を書きなさい。また、恒星Xやオリオン座がこのような向きに動いて見えるのはなぜか。その理由 を簡単に書け。

 

同じ地点で、しばらく観察をすると、恒星Xは,図中の位置から北極星を中心に、 (Kの向き   Lの向き)に動いて見える。また、オリオン座は図日中の位置から、 (Mの向き      Nの向き)に動いて見える。

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 北の空において、右が東、左が西で北極星を中心に反時計回りに動くので恒星XはK

南の空では右が西、左が東で東から南を通って西に動くのでオリオン座はN

 

年周運動と日周運動

b 同じ地点で観察するとき、オリオン座を図II とほぼ同じ位置に見ることができるのは、次の アーエのうちのどのときか。最も適当なものを一つ選んで、その記号を書け。

アこの日から1か月後の日の午後9時ごろ

1か月後は30度反時計回りに動く。30度まえにするためには、2時間前の午後9時なので、これは当てはまる。

 

イ この日から1か月後の日の午前1時ごろ

一か月後は30度反時計回り、午前1時はさらに2時間後だから15×2=30度だから

 あわせて 60度反時計回りに回る。

ウこの日から2か月後の日の午後8時ごろ

 2か月後は30×2=60度反時計回りに回転している

 午後8時は11時の3時間前なので45度時計回り

 よって60-45=15度

反時計回りに15度動いている

エこの日から2か月後の日の午前2時ごろ

2か月後は反時計回りに2×30=60度

午前二時より3時間後は反時計回りに3×15=45度

あわせて105度回転している

地球の位置

(2)図IIは、太陽のまわりを公転する地球と、天球上の一部の星座を模式的に示したものであり,図III中のP~Sは, 春分夏至,秋分冬至のい ずれかの日の地球の位置を 示している。これに関して、a~cの問いに答えよ。

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Rが地軸の向きから冬至だとわかるので

S春分 P 夏至 Q 秋分 R 冬至

星座から夏至を求める

a 図II中のPは,春分,夏至,秋分,冬至のうち、いずれの日の地球の位置を示しているか。 次のア~エのうち,最も適当なものを一つ選んで、その記号を書け。

春分の日 イ 夏至の日ウ 秋分の日 エ冬至の日

 

Pは夜にさそり座が見えるので夏である。

 

夕方、真夜中、明け方の星座の見え方

b 次のア~エのうち、日本のある地点での星座の見え方について述べたものとして、最も適当 なものを一つ選んで、その記号を書け。

ア 地球が図III中のQの位置にあるとき、真夜中に観察すると、南の空にはうお座が、西の空にはおうし座が見える

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Qの真夜中の位置に観測者を立てる。

南にうお座

西にいて座

東におうし座

が見える。


 イ 地球が図III中のQの位置にあるとき,明け方に観察すると,南の空にはいて座が,西の
空にはうお座が見える

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Qの明け方の位置に観測者をたたせる。

南の位置におうし座

西の位置にうお座

東の位置にしし座

いて座は夕方に南の空に見え、真夜中に西に沈むので明け方には見えない。


ウ地球が図II中のSの位置にあるとき、真夜中に観察すると,南の空にはふたご座が,西
の空にはおひつじ座が見える

 

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Sの真夜中の位置に観測者をたたせると

南にしし座

西にふたご座

東にさそり座

 

牡羊座は太陽と同じ方向にあるので見えない


エ 地球が図III中のSの位置にあるとき、明け方に観察すると,南の空にはさそり座が、西

の空にはおとめ座が見える

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Sの明け方に立たせると

南がさそり座

西がおとめ座

東がみずがめ座

 

これらのことから、エが当てはまる。

これは一つ一つ観測者を断たせて考えないといけないので解くのに時間がかかる。

 

星座の中の太陽の通り道

c 地球から見た太陽は、星座の星の位置を基準にしたとき、地球が公転しているために、図III の星座の中を移動し、1年でひと回りしてもとの星座にもどっているように見える。このよう な、星座の中の太陽の通り道は、何と呼ばれるか。その名称を書け。

黄道

 

大地の成り立ち

B 地層に関して、次の(1).12の問いに答えよ。

ルーペの使い方

a 太郎さんは、地層の近くに転がっているれき岩を拾い、下の図IIのようなルーベを用いて表 面を観察した。次の文は、手に持ったれき岩を観察するときのルーペの使い方について述べよ うとしたものである。

 

文中の2つの( ) 内 にあてはまる言葉を答えなさい。

 

まず、ルーペをできるだけ( 手に持ったれき岩  目)に 近づける。次に,(ルーペ 手に持ったれき岩)を動かしながら、よく見える位置をさがす。

 

ルーペの使い方に関する問題である。

 ルーペは目に近づけてもち、観察するものを動かす。

この場合、手に持ったレキ岩を動かす。

 

レキ岩が丸みを帯びているのはなぜか。

b太郎さんが観察したれき岩は、まるみを帯びたれきの粒ででき ていた。れきの粒がまるみを帯びているのはなぜか。その理由を 簡単に書け。

流れる水で運ばれるときに角が削れるため

 

サンゴの化石があることは何を表しているか

石灰岩の層の中から、サンゴの化石が見つかった。サンゴの化石は、それを 含む地層が堆積した当時の環境を知る手がかりとなる。サンゴの化石を含む石灰岩の層は、ど のような環境で堆積したと考えられるか。

サンゴは示相化石で あたたかくて浅い海 であったことを表す。

よく答えの中に「きれいな海」と書く人がいるがサンゴできれいな海かどうかはわからない。

示相化石持つ石灰岩の層はかぎ層として他の地層との対比に用いる

隆起と沈降

 図1のスケッチを見ると、石灰岩の層の上には、れき岩、砂岩、泥岩の層が下から順に堆積 していることがわかる。次の文は、れき岩が堆積してから砂岩が堆積を始めるまでの間に、こ の地域でおこった変化について述べようとしたものである。文中のXYの 内 にあ てはまる言葉の組を答えなさい。

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図中のスケッチに示した、れき岩、砂岩、泥岩の層が海底で出来たものとするとれき岩が堆積してから砂岩が堆積し始めるまでの間に、この地域では、( x)より(Y)へと変わったと考えられる。

 

堆積岩の粒の大きさと海岸からの距離との関係である

 粒が大きいと海岸近く

 粒が小さくなるほど海岸から遠くなる

 

 レキ岩は砂岩より粒が大きいので粒が大きい岩石から粒が小さい岩石に変わったことになる。

 

これは、海岸が遠くなったということになる。

 

レキ岩から砂岩が堆積し始めるまでに(X 土地の沈降や海水面の上昇)があり、(Y 海岸から遠い深い海)へと変わった。

 

XとYの二つが正解で得点になる。

 

(2)下の図IIIは,ある川の河口付近の地形を模式的に示したものである。図III中に示したP~Sは、この川の河口付近の地層を調べるためにボーリングをおこなった地点を示しており,P~S の各地点の標高は同じである。また、この地域では、断層やしゅう曲は見られず、凝灰岩の層が 一定の厚さで平面状に広がっている。下の図IVは、P~Sの各地点でおこなったボーリングに よって得られた試料をもとにして作成した柱状図である。これに関してa,bの 問いに答えよ。

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地層の傾き

a この地域の地層には、傾きが見られる。図II, IVから判断して,凝灰岩の層は、どの方位に いくにつれて低くなっていると考えられるか。次のア~エのうち,最も適当なものを一つ選ん で、その記号を書け。

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海岸付近でPQRSはすべて標高が同じと考える。

標高が同じパターンの問題は、地層をどう並べるかというので難しいが凝灰岩をカギ層としてみると

 PQ、SRの南北方向も PS QRの東西方向も傾いているため、どちらの方向に傾いているかがわからない。そこで、北東から南西の方向に傾いていると仮定してPRを並べてもこれも傾いているので使えない。

北西から南東の方向に傾いているとしてSQを並べてみると、カギ層の高さが一致する

このため、Pが一番高く、SQ、Rの順に低くなっているというのがわかる

 

これは傾きを色々試行錯誤していかないと解けない問題である。

 

ア北東 イ南東 ウ南西 エ北西

 

答えは低くなっていく方を答えるのでになる。

傾きがわかって方角を間違えてしまいそうな問題である。

 

示準化石

b 図IV中に示した泥岩の層の中からビカリアの化石が見つかった。ビカリアの化石は、その化 石を含む層が堆積した年代を決めるのに役立つ。次の文は、ピカリアのように、その化石を含 む層ができた年代を決めるのに役立つ生物のなかまがもつ特徴について述べようとしたもので ある。文中の2つの(  ) 内 にあてはまる言葉を書きなさい。

 

ビカリアは新生代示準化石である。

示準化石は特定の年代にのみ生息し、生息範囲が広い生物の化石を用いる

 サンヨウチュウ、フズリナ・・・古生代

 恐竜、アンモナイト・・・中生代

 フズリナナウマンゾウ・・・新生代

 

その化石を含む層ができた年代を決めるのに役立つ生物のなかまは、地球上の(広い範囲   )にすんでいて、(短い期間にのみ 栄えて絶滅した)という特徴をもつ。