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【中三応援プログラム】太陽、地球、木星が一直線上になるとき(2020年熊本)

羽根のない風力発電

大きなプロペラというのが風力発電のイメージだが、プロペラのない風力発電所がある。

プロペラがあると、強風時ではプロペラが壊れて運転できない

渡り鳥がプロペラに当たって死んでしまう

など様々な問題があるが、

プロペラがないからその問題は少ないらしい。

news.yahoo.co.jp

風力発電を作ることで環境が破壊される懸念があるということで三重県で問題になっている。

www.nagoyatv.com

SDGs(持続可能な社会)を考えるとき、再生可能エネルギーへの依存は求められるがそれにより失うものも考えるとむずかしい問題である。

 

ということが問題になっているということを知るということがまずSDGsを考えるうえで必要なことだと思う、

 

知らなければ、考えることができないから。

 

今日は2020年熊本県の問題から、木星についての問題である。

明雄さんは、昨年8月8日に、熊本県内のある場所で,天体 の観察を行った。図12は、午後9時に観察した木星, さそり座 のアンタレス,月をスケッチしたものである。

f:id:gomasan8:20211213075230p:plain

8月・・・夏である

午後9時に西寄りの空に月・・・上弦の月

 

(1) 木星のように太陽のまわりを公転する天体を①(   )という。

図12の天体のうち、自ら光を出しているのは②(ア木星  イ アンタレス ウ月)である。

①に適当な語を入れなさい。また,②の()の中。 から正しいものを一つ選び,記号で答えなさい。

 「木星のように」ということで「惑星」が答えになる

 みずから光を出している天体は恒星である。恒星はここではのアンタレス

9日後の位置

(2) アンタレスと月を、9日後の午後9に同じ場所で観察すると,図12よりも、アンタレスは ⓵(ア東 イ西)側に、月は⓶(ア東 イ西)側に移動して見える。また,このと き,図12よりも位置が大きく移動して見えるのは、③(ア アンタレス イ  月)の方である。 1~3の()の中からそれぞれ正しいものを一つずつ選び,記号で答えなさい。

 

アンタレスは何周運動により1日に1度ずつ西側に移動するので 9度西に動く 

月は地球の周りを反時計回りに公転しているので1日に15度東に移動する 9日で 135度 東に移動する、

 大きく移動して見えるのは  月である。

地球と木星の会合

明雄さんは、地球と木星の軌道について調べたところ,太陽,地球,木星の順に周期的に一直線上に並ぶ木星の公転 ことがわかった。図13は、ある年の12月の太陽,地球, 木星が一直線上に並んだときのようすを模式的に表し たものである。ただし、地球と木星の軌道は、同じ平面上の円であるものとする。

f:id:gomasan8:20211213082928p:plain

木星はどこに見えるか


(3)図13のとき、熊本県内のある場所で木星を観察
すると、一日の中でいつ頃、どの方角に見えるか。 次のア~エから最も適当なものを一つ選び,記号で答えなさい。

ア 真夜中には東の空,明け方には南の空に見える。

イ  明け方には東の空、夕方には西の空に見える。

ウ 夕方には南の空,真夜中には西の空に見える。

エ 夕方には東の空,明け方には西の空に見える。

f:id:gomasan8:20211213083537p:plain

 

 

真夜中の位置(左)、明け方の位置(真ん中)。夕方の位置(右)に上を南、右が西、左が東になるように観測者を立たせる。

 真夜中では南、明け方には西、夕方には東の空に木星が見える。

これが答えになっているのは

 

会合周期

 (4) 次は、明雄さんが図13をもとに太陽,地球,木星の位置関係について、先生と考えたときの会話である。①、⓶の()の中からそれぞれ正しいものを一つずつ選び、記号で答えなさい。

明雄:太陽,地球,木星が、この順で一直線上に並ぶ現象は、どれくらいの周期で起こる

のでしょうか。

先生:まず地球と木星の公転周期から考えると、地球の公転周期は1年,木星の公転周期は11.9年なので、地球と木星が1か月で公転する角度は,それぞれ何度になるかな。

明雄:地球は約30°で、木星は約①(ア0.5°、イ1.0° ウ1.3° エ2.5)になります。

先生:次に1年後の地球と木星の位置関係をもとに考えると、再び一直線上に並ぶ周期が

予想できますよ。

明雄:わかりました。そう考えると、13か月よりも⓶(ア短いイ長い)周期で、この現象が起こることになります。

 

公転軌道を円軌道と考える

1周360度となる。

地球の場合

 1年:360度=12か月:360度

 1か月:x度=12か月:360度

  12x=360

    x=\dfrac{360}{12}

               x=30度

11.9年は11.9 \times 12 =142.8か月

1か月:y度=142.8か月:360度

    142.8y=360

     y=\dfrac{360}{142.8}

                  y=2.52

 

よって1か月に2.5度 

 

13か月では 2.5\times13=32.5度

地球は1周と30度移動するので地球がはじめの位置から30度移動したとき木星は32.5度移動するから、木星の方が2.5度先にあるので

このあとの1か月地球が30度、木星が2.5度動く間に太陽、地球、木星が一直線上に並ぶ時が来る。

 

このため13か月より長いといえる 

 

ポイント

会合周期の求め方は中学では習わない。

会合周期S、木星の公転周期P=142.8か月

\dfrac{1}{S}=\dfrac{1}{12}-\dfrac{1}{P}

\dfrac{1}{S}=\dfrac{1}{12}-\dfrac{1}{142.8}

S=\dfrac{12\times142.8}{12+142.8}

S=\dfrac{1713.6}{130.8}

S=13.1月

 

13.1月というのは13か月と3日ということで

13か月と14か月の間というのが太陽、地球、木星が一直線になるときになる。

 

この会合周期は内惑星の金星でも求める問題が増えている。

 

火星、木星の公転周期が与えられて求める問題もこれから増えてきそうだ。