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【中三応援プログラム】金星について詳しく見る(2019年大阪)

今、ふたご座流星群が見える。

ふたご座流星群はふたご座の方角から流れ星が見える。それも明け方に見える。

 

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すい星が太陽に近づくとチリなどを軌道上にばらまく。その軌道の中に地球が突っ込む

ことでチリなどが地球の大気にぶつかり流星となる。

これが流星群の仕組みである。このすい星の軌道に突っ込む時期が毎年決まっていてそれが12月14日なのである、

 軌道に突っ込むわけだから朝方の方が多く観測できるわけだがそれ以外でも観測できる。

軌道のある方向の先がふたご座だからふたご座流星群という。

 

www.youtube.com

これだけ長い間の流星が見られたら、それだけで願い事が叶いそうです。

今日の夜は晴れているので絶好の流れ星観測日和

しかし、観測しやすいということはかなり冷え込みます。

観測する人は防寒をしっかりしてください。

 

今日も金星の問題です。金星は今日も西の空に宵の明星として観測できます。

しかし、月は上弦の月よりも満ちて、南の空の方に見えるはずです

月は午前2時ごろに西の空に沈むのでそこから明け方までは月の明かりがないので流星の観察がしやすいです。

 

 

Wさんは 2018年2月ごろ、夕方の西の空に一つの星を見つけた。その星は太陽系の惑星の一つである金 星と分かったので,太陽系の惑星について調べるとともに,天体の動きについて観測することにした。太陽 系の八つの惑星は,同じ平面上で太陽を中心とした円軌道上を,それぞれ一定の速さで同じ向きに公転して おり,また,地球は一定の速さで自転しているとして,あとの問いに答えなさい。

2019年に出題の問題に2018年2月の星が出る。

このように天文の分野は最近の話題が多かったりします。

 夕方の西の空に見える星は金星、地球から太陽の方向を見て左側にあるというのがここからわかることです。

 

【Wさんが金星および他の太陽系の惑星について調べたこと】

・金星の大きさや平均密度は地球とほぼ同じである。図 I は、太陽系の八つの惑星の赤道半径と平均密 度をグラフにまとめたものであり,a~gは,地球以外の惑星のいずれかである。

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惑星には

地球型惑星・・・水星、金星、地球、火星

        岩石や鉄からなり、平均密度が大きく赤道半径が小さい

木星型惑星・・・木星土星天王星海王星

        水素やヘリウムからなり、平均密度が小さく、赤道半径が大きい

        たくさんの衛星を持ち、リングを持つ

 

・太陽系の八つの惑星のうち,地球,金星,火星,水星は地球型惑星であり,木星,土星,天王星,海王星は木星型惑星である。

・金星の表面は昼夜を問わず高温になっている。

金星は二酸化炭素の大気でおおわれている。二酸化炭素による温室効果により、惑星の中で一番表面温度が高い(430度以上で硫酸の雨が降っている)

金星の探査衛星は金星の表面に着くときには硫酸によって溶けてしまい観測できない

金星は地球から近いにもかかわらず分厚い二酸化炭素の大気でおおわれているため表面の様子はわからない。

金星は地球とほぼ同じ大きさの惑星で公転方向は地球と同じ反時計回りだが、自転は時計回りになっている。さらに自転周期は243日と長い。公転周期が225日だから、公転よりも時点の方が長い。

・図II は,地球と金星の公転軌道および 2018年の地球の位置を表した模式図である。惑星の公転周期は,公転軌道が外側になるほど長くなる。

 

・太陽と地球と金星の位置関係を調べると, 2018年1月9日と 2018年 10月25日は,地球から見て, 太陽と金星は同じ方向にある。

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金星はどれか?

(1) 図 I 中に示した a ~gの惑星のうち,金星はどれか。

地球型惑星はefgであることがわかる。

 大きさを知っているかという問題である。

   地球と金星はきょうだい星といわれるほど、大きさがほぼ同じである。

そこで地球の半径を1とした場合、金星の半径も1に近い。

 よってfが金星である。

太陽系の惑星の大きさ比較 | アストロピクスより引用

 水星 金星 地球 火星をわかりやすくならべてみた。

水星の大きさは地球の三分の一

金星は地球とほぼ同じ大きさ

火星の大きさは地球の半分

 

天体の大きさは 月 火星 金星 地球の順に大きくなります。

平均密度もこの順番で大きくなります。

さて、金星の大きさは月と同じぐらいの大きさなんです。

しかし、月とはでき方が違います。

 月は、原始地球に小惑星が衝突したジャイアンインパクトによって、地球の一部がはぎとられてできたとされています。

 

 水星は太陽の一番近くをまわる惑星

 一番近いため、太陽風の影響を受けて、大気は吹き飛ばされ、水星の本体は鉄とニッケルという金属で出来ている。そのため密度は大きくなっています。この表の中ではgです。

 e 火星 f 金星 g 水星

ということになります。

 地球型惑星木星型惑星の違いというのはよく出題されるが、地球型惑星の中での大きさ比較というのはかなり難しいかもしれない。(地球と金星はほぼ同じと押さえておけば大丈夫)

木星型惑星の特徴

(2) 次のア~エのうち,太陽系の木星型惑星の説明として正しいものを一つ選び,記号を○で囲みなさい。

 

ア いずれの木星型惑星も,質量は地球より大きいが,平均密度は地球より小さい。

これは正しい文章である、地球より質量が大きく、平均密度は小さい

 

イ いずれの木星型惑星も,大気の主な成分は酸素である。

 大気の成分は水素とヘリウムなのでこれは誤りである

地球の大気は窒素が79%、酸素が20%である。

地球ができた時は二酸化炭素の濃度が大きかったが植物が光合成により、二酸化炭素を酸素の大気に変えた。また、水が液体で存在し海があることで、大量の二酸化炭素が炭酸カルシウムとして水に沈殿した。

ゥ いずれの木星型惑星も,太陽系外縁天体である。

太陽系外縁天体とは海王星の皿に外側にあり、すい星のふるさとといわれているところである。

すい星といえば、今、レナードすい星が地球に接近中で14日に大接近する

エ 木星型惑星のうち,環(リング)が存在するのは,土星だけである。

木星型惑星はすべてリングを持つ。のでこの選択肢は誤りである。

 

答えはのみ正解

金星の大気

(3) 金星の表面が昼夜を問わず高温になっているのは、金星が厚い大気におおわれていることや,大気の主 な成分がもっている性質などが影響していると考えられる。金星の大気の主な成分は何か,書きなさい。

 答えは二酸化炭素

二酸化炭素がどのような働きをしているかについてもよく出題されるのでそれも応えられるようにしておこう

温室効果の働きがある

 

 

【Wさんの天体観測のまとめ】

・2018年の2月,3月ごろは,日の入り後すぐに金星もオリオン座も観測できた。

・オリオン座の観測をしていると,オリオン座のデルタ星は常に真西の地平線に沈むことが分かった。

・日の入りの時刻における,地球から見た太陽の方向と金星の方向との間の角度は,2018年2月に観測 を始めて以降次第に大きくなっていき, 2018年8月18日ごろが約 45度で最も大きくなった。その後 次第に角度は小さくなっていった。

・2018年の夏ごろになると,日の入り後すぐに金星は観測できたが,同じ時刻にオリオン座は観測でき なかった。また,真夜中になると金星も観測できなかったが,同じ太陽系の惑星である火星は南の空 で観測できていた。

・金星は 2018年2月に観測を始めて以降,10 月ごろまでは夕方の西の空で観測

できていたが,11月ごろからは明け方の東の空で観測できるようになった。 ・図III は,夕方の西の空にあった金星を,数か月ごとに望遠鏡で観測したときの 金星の形のスケッチである。形に図II だけ注目するため,大きさと向き はそろえている。図IV は, オリオン ン座のスケッチの一部である。

日の入りの時刻

(4) Wさんが天体観測をした場所における, 2018年2月23日の日の入りの時刻は午後5時 48 分であった。 同じ場所における, 2018年4月30日の日の入りの時刻と位置は, 2018年2月23日と比べてどのように 変化したか。次のア~エから正しいものを一つ選び,記号を○で囲みなさい。

ア 日の入りの時刻は早くなり,位置は北寄りになった。

イ 日の入りの時刻は早くなり,位置は南寄りになった。

ウ 日の入りの時刻は遅くなり,位置は北寄りになった。

エ 日の入りの時刻は遅くなり,位置は南寄りになった。

 2017年12月22日が冬至でこの日が一番昼の長さが短く

太陽は南寄りに沈む。6月22日の夏至になるまで南寄りから北寄りに変わる

3月20日が春分なのでその時には真西に沈む

 

太陽は2月23日からだんだん西に向かい、3月20日以降、北寄りになる。

昼の長さは長くなるので日没時間は遅くなる。よって、

 

金星の位置

(5) 地球と金星の公転軌道上の位置関係を考えたとき,図 II において,2018年1月9日の金星の位置および 2018年 10月25日の金星の位置はどこか。それぞれ図II中のA~Dのうち,最も適しているものを一つ ずつ選び,記号を○で囲みなさい。

1月9日と10月25日は 

 金星 太陽 地球 または 太陽 金星 地球の一直線上にある。

2月以降、宵の明星で観測されたことから、金星は2月以降は地球から見て左側にあることになる、これに合うのはCの位置

 

11月以降、明けの明星で観測できたことから、金星は11月以降は地球から見て右側にあることになる。これに合うのはDの位置

 

 内惑星である水星や金星が1月9日のような関係になることを 外合

10月25日のような位置関係になることを内合

Positional astronomy-ja.png

Wikipediaより

 

 

金星の形

(6) 図II中のアーエのうち,2018年8月18日に地球から金星を望遠鏡で観測したときの,金星の形のスケッチとして最も適しているものを一つ選び,記号を○で囲みなさい。

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一番金星との距離が大きくなった。このときの金星は東方最大離角にあるといい、形はになる。

星座の日周運動

(7) オリオン座のデルタ星が真南の空に観測されてから,真西の地平線に沈むまでおよそ何時間かかると 考えられるか,求めなさい。答えは整数で書きなさい。

真南、南中してから1時間に15度の日周運動をするから

\dfrac{90}{15}=6時間

 

星の年周運動

(8) 2018年4月30日のオリオン座のデルタ星は,午後9時に真西の地平線に沈むことが分かった。同じ場 所で観測したとき,オリオン座のデルタ星が午前2時に真西の地平線に沈むと考えられるのは何月か, 求めなさい。

4月30日には午後9時に沈む。

星は1か月で30度動く、30度は2時間分動く。

5月30日には午後7時に西の空に沈む

6月30日には午後5時に西の空に沈む

7月30日には午後3時に西の空に沈む

8月30日には午後1時に西の空に沈む

9月30日には午前11時に西の空に沈む

10月30日には午前9時に西の空に沈む

11月30日には午前7時に西の空に沈む

12月30日は午前5時に西の空に沈む

1月30日には午前3時に西の空に沈む

2月28日は午前1時に西の空に沈む

ということで行きすぎました

 1月30日から2月28日の間に午前2時に沈む

 

月に沈む

 

火星は真夜中に観察できる

(9) 金星は真夜中になると観測できないが, 2018年の夏には,地球へ大接近した火星が真夜中になっても 観測できていた。火星が真夜中であっても観測できることがある理由を,公転軌道に注目して簡潔に書き なさい。

火星は地球よりも外側の公転軌道にあるため、太陽の反対側にあるときは真夜中でも観測することができる。

 

火星は地球の公転軌道の外側を公転しているから

 

ポイント

(5)中学校の教科書にはない「合」の知識

(6)東方最大離角の知識

に関する問題が出ている。中学レベルよりも上の知識が必要かもしれない問題である。

金星と地球の位置関係に関する問題は混乱すると思う。

金星も地球も公転しているので片方を固定して考えられないからである。

 

角度が45度で離れて見えるということと、地球から離れた距離にあるというのは違う。東方最大離角は高校レベルなので難しいかもしれない、