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【中三応援プログラム】<ケアレスミスに注意>天文の問題で引っかけ問題(2016年宮崎)

惑星や月に関する高校入試によく出る問題は一通り紹介しました。

あとは、何度も解きなおして自分のものにするだけです。

 何度も何度も同じ問題を解いていくとおちいってしまう現象

それは「ケアレスミス」です。本当はわかっているのにいつもの問題と同じ解き方をしてしまっているとちょっとだけでも問題の書きかたが違うと間違えてしまうというのがケアレスミス

入試問題ではわざわざケアレスミスを狙った問題が出されます。

今日は宮崎で出された問題から注意点を見てみましょう。

いつどこで観測したか?

宮崎市に住む舞子さんは,2015年10月上旬の早朝に,月といくつかの惑星を同時に観測できることを知り,10月7日午前5時に保護者といっしょに観測を行った。図 I は、 このとき記録したものである。次の1~3の問いに答えなさい。

 

天文の問題では、場所と時間が大事になる。

ここでは 場所 宮崎市(北半球)

     時間 2015年10月7日の朝

     何を観測したか 月、惑星

 

天体の種類

1 図Iのように,金星の近くにはしし座をつくる星のであるレグルスが見えた。レグルスのような星座の星は、太陽と同じようにみずから光りかがやいてい る。このような天体を何といいますか。

 

 ケアqレスミスを防ぐために、問題で聞いていることは何かをアンダーラインを引いてみる。

 

  聞かれていることは、「太陽のように自ら光輝いている天体を何というか」

 しし座についての問題ではないわけだ。

これは恒星

 

惑星の特徴(引っかけ問題)

2 次の表は,舞子さんが,金星,火星,木星と地球の特徴を調べてまとめたものである。下の(1),(2)の問い に答えなさい。

f:id:gomasan8:20211205110608p:plain

 

(1) それぞれの惑星の特徴として表から判断できるものを,次のア~エから1つ選び,

記号で答えなさい。

ア金星は、自転する速度が4つの惑星の中でもっとも速い。

 金星は自転するのに243日かかる。それも自転の方向がほかの惑星が反時計回りに対して金星だけ時計回り。

 これは、金星が小惑星の衝突などで自転の方向が帰られたためと考えられる。

 これらの惑星の中で自転周期は一番長い

  公転周期が0.62年(255日)だから公転と同じくらい長い一日というわけである。

イ 地球は,おもに岩石でできていて、酸素を多くふくむ大気が存在する。

 水星、金星、地球、火星は地球型惑星で大気に二酸化炭素を含むが、地球は植物の働きにより、酸素の多い星になった。

 

  2021年までの入試にはあまり出題されていなかったが、これから出題されやすい言葉として、地球は液体としての水が存在し、平均気温が15度であることから、生命が住める「ハビタブルゾーン」にある。ということ。

 この選択肢に書いてあることは正しいが、表からは判断できない。

 

ウ 火星は、太陽のまわりを地球が1周する間に, 1.88周する

 公転周期についての考え方

  地球と火星は公転しているが地球から見て火星がどれだけ公転しているかを示したのが表にある公転周期ではない。

 表にあるのは、地球から見た火星ではなく、太陽から見た公転周期である。

 

木星は,大きさと質量が4つの惑星の中でもっとも大きい。

 赤道直径が地球の11.2、質量が317.8と圧倒的な大きさである。

 木星木星型惑星地球型惑星に比べると大きさも質量も大きい。

 

この問題では イ、ウ、エが正しそうに見えるが

 イは表からはわからない

 ウは地球から見た公転周期ではない

 ということでエの実が正解になる。

この引っかけに気を付けよう

金星の軌道(引っかけ問題)

(2) 次の文は,金星を真夜中に見ることができない理由をまとめたものである。 ア, イに適切な言葉を入れなさい。

〔まとめ]

金星は、地球よりもア(   )側を公転しているため,地球から見て,太陽と イ( )方向に位置することがない。そのため,金星は真夜中に見ることができない。

 

金星が真夜中に見えない理由はよく、文章で説明しなさいという問題がある。

 地球よりも太陽の近くを公転しているため

と答えるのが一般的である。

 真夜中に見えないのは 太陽の方向と金星の方向が同じ方向にあるためである。

これを考えると、イに「同じ」と答えてしまいそうだが。文章をよく見ると

太陽と(  )方向に位置することがない。

位置することがない

ということに「同じ」は入らない。答えは「反対」

 

よって ア 内 イ 反対

文章をよく見ないと間違えてしまう問題である。本当は知っているのに間違える問題である。

月の位置

3 舞子さんは、2日後の10月9日の同じ時刻に,同じ場所で観測をした。そのとき. レグルスや惑星の見える位置はあまり変化していなかったが,月の位置と形が変化し ていることに気づいた。次の(1),(2)の問いに答えなさい。

(1) 図IIは,太陽・月・地球の位置関係を模式的に示図 したものである。図 I のときの月は,どの位置にあるか。最も適切なものを図IIのA〜Fから1つ選び、 記号で答えなさい。

f:id:gomasan8:20211205113948p:plain

午前五時に東の空に見えました。この月は有明の月といい、下弦の月(半月)から欠けていっている月です。

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図2で地球の自転の向きが反時計回りだから、これは上を北極として見えている図です。

EとFの間に下弦の月があり、月は反時計回りに地球の周りを公転しています。

有明の月はFになります。

 Aは新月。昨日、皆既日食があったので昨日がAの位置

今日から🌒に見えて夕方に、金星、木星土星と接近している様子が観測できます。

今月は惑星と月が近づく天文ショーが見れます。

 

月はどこに見えるか?

(2) 舞子さんは、10月7日と10月9日に観測した月の位置と形の変化を図IIIの記録用紙にまとめることに した。10月9日に観測したときの月の位置と形は, 10月7日のときと比べて、それぞれどのように変化 したと考えられるか。次のア~エから適切なものを 1つ選び,記号で答えなさい。

ア月の位置はa の方向に移動し,さらに細い月に変化した。

イ 月の位置はaの方向に移動し,かがやいて見える部分がふえた。

ウ 月の位置は b の方向に移動し,さらに細い月に変化した。

エ月の位置はbの方向に移動し, かがやいて見え る部分がふえた。

新月に向けて月は細くなっていく。

次に月の位置

 星座は1日1度西の空に移動していく年周運動があります。

しかし、惑星や月は地球に近い天体なので動きは異なります。

金星はほとんど動かないように見えます。

 月は1日15度ずつ、西から南、南から東へと移動しています。

 

では東の空にある月はどこに行くのでしょうか????これがこの問題です。

 東の地平線に近づいていく。と答えます。

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方向はaの方向になります。よって答えはア

 

この問題のようにかなり引っかけ問題という感じがします。

惑星の見え方が夕方が多いから明け方というのが珍しい。