崩れた「がけ」から地層の年代を推測する(2011年北海道)
がけの観察
学校の近くにあるがけの地層を観察したところ、図のように、A~G層が重なっており、 がけの下には、がけの地局の一部であった泥岩、砂岩、れき岩が落ちていた。がけのそれぞ れの層をくわしく観察したところ、B層からブナの葉の化石が見つかり、C層からビカリア の化石が見つかった。また、がけの下に落ちていた泥岩と砂岩の中からアンモナイトの化石 が見つかった。
堆積岩の名称
問1 次の文の(1) (2)に当てはまる語句を書きなさい。
観察で見られた泥岩,砂岩,れき岩は,いずれもたい積岩である。たい被岩には,これら のほかにも、火山灰などがたい表して固まってできた」 (1 ) や,生物の遺がい(死が い)などがたい積して固まってできた石灰岩, (2 ) , 石炭がある。
火山灰などからなる堆積岩は凝灰岩
これは漢字の間違いに注意しよう。
生物岩は中学で習うのは、
放散虫、ケイソウなどからなるチャート
を覚えておこう。
環境がわかる化石
問2 観察について,次の } (1),(2)に当てはまるものを、アイからそれぞれ選びな
さい。 「B層からブナの葉の化石が見つかったことから、B層がたい徹した当時、そのあたりが 温帯の(1) (ア やや寒冷 イ やや温暖}な地域であったことがわかる。ブナの葉の化 石のように,その化石をふくむ地層がたい積した当時の環境を推定することができる化石を,(2) (ア 示準化石 イ 示相化石)という。
ブナは現在も存在し、ブナの化石で地質年代を決めることができない。
ブナは落葉広葉樹で冬になると枯れる。冬になると寒くなると落葉する広葉樹が生息するのは、現在は東北より北である。
この地域は関東から以西の常緑広葉樹(クスノキ)が生息するところよりもやや寒冷である。
その地域の環境がわかる化石を示相化石という
地質年代の推測
問3 D層がたい投した地質年代(地質時代)と、F層がたい積した地質年代(地質時代)につ
いて、正しく説明しているものを、ア〜オからそれぞれ選びなさい。
工 たい積した地質年代は新生代か中生代であるが、どちらであるかは決められない。
オ たい積した地質年代は中生代か古生代であるが,どちらであるかは決められない。
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地層は下に行くほど古くなる。
C層に新生代の示準化石であるビカリアが観察できることから、D層は新生代か新生代よりも古い時代である。
崩れた地層は砂岩、泥岩、レキ岩で砂岩と泥岩からアンモナイトを含むことから
G、D層のレキ岩が崩れたとしたとき、そこにはアンモナイトがなかった。というのは、その地層はc層と同じく新生代である。または、崩れた地層には残念ながら地質年代を知る手掛かりとなる化石がなかったということで、中生代、古生代である可能性がある。
このくずれたがけの観察からアンモナイトはE層、F層からのものであると考えられる。D層はE、Fより上なのでE,Fより古いということは考えられず、E,Fと同じ中生代である可能性がある。
このことから、D層はC層と同じ新生代、E,F層と同じ中生代のとちらかである。
ここでは決められない。
これから、選択肢ではDはエ
崩れた地層は砂岩と泥岩であり、これはC層がビカリアの化石があることからくずれた地層はC層より新しいA,B層由来とは考えられない。
崩れた地層はE,F層由来である。
F層は中生代のイ
崩れた地層からどこの地層なのかを判断するこの問題が難しい。