【応用問題】道路に見える露頭(2017年長野)
I ある地域の地層の重なり方や広がり方について調べた。ただし,この地域には,断層や地層の上下の 逆転は見られず,各層の厚さや傾きの方位,角度は一定である。
〔観察〕
① 図1の地点A(標高 472 m), 地点B(標高 475 m), 地点C(標高 478 m)に,垂直に切り立つ崖が見られた。A~Cの崖で観察された地層の重なりを図2のように表した。 x,y, zは,順にA,B,Cで観察された凝灰岩の層である。ただし,図2の道路面からの高さ0m は、 各地点の標高と一致している。
②x~zをそれぞれ調べ,共通してふくまれている鉱物の主な特徴を表1にまとめた。
(1) Cの崖で観察された石灰岩からは、サンゴの化石が見つかった。この化石のように,地層が堆積した当時の環境がわかる化石を何というか,漢字で書きなさい。
当時の環境が分かる化石のことを示相化石という。
(2) あ,いに当てはまる最も適切なものを次のア~オから1つずつ選び,記号を書きなさい。
鉱物の名前を答える
鉱物には無色鉱物と有色鉱物に分けられる
無色鉱物 席A で 超ラッキー
セキエイ 長石
有色鉱物 運も かくせん きせきの かんらんせき
ウンモ カクセンセキ 輝石 カンランセキ
あは黒色・・・有色鉱物
決まった方向に薄くはがれる → ウンモ
い の黒雲母が答え
いは白色・・・・無色鉱物
不規則に割れる・・・・セキエイ
あいうえおの中で無色鉱物は あ だけである。
(3) a~cの層を,古い層から順になるように,左から並べて記号を書きなさい。
凝灰岩をカギ層として並べる
下の方にある層ほど古いそうなので bacの順になる
(4) x の底面の標高は何 m になるか,整数で求めなさい。
標高を基にA,B,Cを並べてみる。
Aの標高472mから5m上にxの凝灰岩の層がある。
472+5=477m
(5) この地域の地層は,東,西, 南, 北のどの方位に向かって低くなっているか,x~zの底面の標高を 比較して,簡潔に説明しなさい。
BCの凝灰岩の層は同じ高さなので南北方向には傾きがない
ABの凝灰岩の層はAの方が低くなっている。
このことから 西の方に低くなっている。
(6) 図3の◆の地点の標高は 482 m である。この地点で道路面から 10 m の深さまでボーリング調査をしたとき,凝灰岩 の層は,どこに見られるか,黒くぬりつぶしなさい。
A地点の凝灰岩の層は477mである。
◆の標高は482mより、表面から482ー477=5m下に凝灰岩の底面がある。
凝灰岩の層は図2より1mである。
ポイント
柱状図の問題はボーリング調査から考えるということで、一番上が地表面であるがこの問題は、道路面に見えるということで、一番下が標高の地表面になっている。
一番下を標高に合わせるということで考え方が逆になるので注意が必要である。
柱状図の問題は地表面から下に考えるということを知っていて、問題は上に考えるという長野県らしい問題である。長野県の問題では定番問題の逆を聞いてくることが多い。
無色鉱物では長石がもうすでに、鉱物として出ているので無色鉱物は一択になる。