春分の日の南中高度を透明半球の曲線から求める(2018年愛知)
秋分の日と春分の日は透明半球で太陽の動きを観測すると同じ結果になる。
そのため、春分の日の問題はそのまま春分の日の問題として考えることができる
春分の日に日本のある地点で,次の[観察]を行った。
〔観察1) 地平線からのぼる太陽の位置を観察した。
[観察2]
1図1のように直角に交わるように線を引いた厚紙に透明半球を固定し、この装
置を日当たりのよい水平な場所に東西南北を合わせて置いた。
2 9時から15時までの1時間ごとに,サインペンの先端を透明半球の上で動かし、 サインペンの先端の影が透明半球 の中心と重なるようにして,透透明半球 明半球上に点をつけ、太陽の位置を記録した。
3 2で記録した点をなめらかな線で結び、さらにその線を透明半球 の縁まで伸ばした。
〔観察1]の結果から,日の出の方角は真東で図2 あることがわかった。
〔観察2]では、 透明半球上に書いた太陽の位置 を示す点と線は、図2のようになった。なお,図2 の点A,点B,点Cは、9時、10時、12時のそれ ぞれの時刻に記録した点であり、点Sは、点Oを 通る南北の線と透明半球との交点である。点Aか ら点Bまでの間の弧の長さは2.5cmであった。
また,図3は、図2の透明半球を真横から見た ものであり,点Sから点Cまでの間の弧の長さは 図3 9.0cmであった。ただし、透明半球上に記録された 太陽の位置を示す点のうち,点C以外の点は省略 してある。
南中高度の求め方
(1)この地点における春分の日の太陽の南中高度は何度か。〔観察2]の結果から求めた値として 最も適当なものを,次のアからオまでの中から選んで、そのかな符号を書きなさい。
ア 36度 イ45度 ウ 54度 エ 58度 オ63度
90―緯度で求められる。この問題のように南中高度を求める問題には緯度の記述がどこかにあるものである。
しかし、この愛知県の問題には緯度は書いていない
思わず、思考停止してしまいそうな問題である。このとき、この問題が春分の日の観察であるというのがポイントになる。
太陽の動きは透明半球で真東から真西を通るのだから、ちょうど天球上の円弧である。
そのため Aの位置は9時 Bの位置は10時なのだから1時間の差
∠AOBの大きさは1時間の太陽の動きだから15°である。
天球の弧ABの長さは2.5cmである。
Sは真南でありCは南中であるからSC北も天球の円弧でこれは真東→C→真西の円弧と同じ長さである。
SCの長さが9cmということは∠COS=とおくと
2.5:15=1:6
1:6=9.0:[tex:x[
という比例式が成り立つ。
x=
答えはウ 54度
(2) 夏至の日に、同じ地点で〔観察2]と同じことを行った。このときの透明半球を真横から見た 図として最も適当なものを,次のアからカまでの中から選んで、そのかな符号を書きなさい。 ただし、太い実線は夏至の日の太陽の位置を、細い実線は春分の日の太陽の位置を示している。
COの直線と平行で北寄りだからオ
冬至はCOの直線と平行で峰見寄りでカ
答えは 夏至なのでオ