昼の長さ(2016年長崎)
発泡ポリスチレン球にひもを巻いて昼と夜を作る
【実験】
図1のような、発泡ポリスチレンの球に赤道をかいた地球の模型を使って、長崎県内のある地点(北緯33° )における昼と夜の長さの変化を以下の手順で調べた。
手順1
図2のように、地球の模型の北緯33° にひ もを一周まき、画用紙に、地球の模型のを画用紙の面に垂直な方向に対して23.4° かたむけて貼り付けた。
手順2
図3のように、太陽にみたてた白熱球のまわりに地球の公転軌道を模式的に円で示した。 その軌道上の、夏至、冬至、春分、秋分のいずれかの位置を示すA~Dに、模型のかたむきの方向が図3の矢印の方向になるように、地球の模型をそれぞれおいた。
手順3
図3のA~Dにおいたそれぞれの地球の模型について、図4のように、ひもの光があたっ ていない部分を黒くなり、色の境目の一方で ひもを切断し、取りはずした。
手順4
手順3で取りはずしたひもを、図5のように並べた。
春分の場所
問1 図3のA~Dのうち、春分の地球の模型の位置として、最も適当なものはどれか。
図3は上が北極なので、地球は反時計回りに回転する。Bは地軸が太陽の方に傾いているので夏至、Dは地軸が太陽と反対の向きに傾いているので冬至である。
南半球ではどのようになるか
問2 地球の模型の南緯33° にひもを一周まき、同様の実験を行った。このとき、取りはずしたひもを並べたものとして、最も適当なものは、次のどれか。
図5は北緯33度でBが夏至 Dが冬至、AとCは春分と秋分が入れ替わるが昼間の長さは変わらない。
これを満たすのはイ
南緯33度ではこれが逆になっているものを選ぶ BとDが逆
Bの昼の長さが短く、Dの昼の長さが長い。
AとCは同じ長さで昼の長さはDより水各Bより長い
地軸の傾きが無かったら
問3 図6のように、地球の模型の地軸が画用紙の面に対して垂直になるように貼り付けて、手順2から手順4を行う。この とき、図3のA〜Dにおいた模型から取りはずしたそれぞれ のひもについて、黒くぬられた部分の長さとなられていない 部分の長さはどのようになるか、説明せよ。
地軸に対して垂直になるようにする→地軸に傾きがない。
地軸に傾きがないと 一年中、昼と夜の長さが変わらない。
このため、一年中、黒く塗られて部分の長さと塗られていない部分の長さが同じである。
南中高度の計算
問4 北半球のそれぞれの場所では、1年の中で昼夜の長さが変化するとともに、太陽の南中高度も変化する。長崎県内のある地点(北緯33°)における、冬至の日の太陽の南中高度の求め方 を説明した次の文の(1)には数式を(2|には数値を記入し、文を完成せよ。
北半球のある地点における春分の日および秋分の日の太陽の南中高度は、その地点の緯度 をXとすると(1 90ーX )°となり、冬至の日の南中高度は( 1 90-X )から23.4°を引いた 高度になる。したがって、長崎県内のある地点(北緯33°)における冬至の日の太陽の南中高度は( 2 33.6 )° である。
90ー緯度
で求められる。
90ーXー23.4
90ーX+23.4
長崎(北緯33度)の冬至の南中高度は
90ー33+23.4=33.6度
夏至の日、赤道(緯度0度)では90ー0+23.4=113,4度
となってしまい、真上を通り越して、北側に太陽がある。
夏至の時にちょうど真上に太陽が通る緯度を北回帰線といいその緯度は23.4度である。
夏至では
北緯0度~北緯23.4度未満では太陽は北側を通る。
北緯23.4度では真上を通る
北緯23.4度より大きいと南を通る
さらに、北緯77.6度を超えると一日中、太陽が沈まない白夜が起こる。
逆に冬至では
南緯0度~南緯23.4度未満では太陽は南側を通る
南緯23.4度では真上を通る(ここを南回帰線という)
南緯23.4度より大きいと北を通る
さらに、南緯77.6度を超えると一日中、太陽が沈まない白夜が起こる。
北緯80度の場所を考えてみよう。冬至の日、この日の南中高度は
90-80-23.4=-13.4度
ということで、南中高度がマイナスの値になっている。これは日が昇らないことを示している。一日中太陽が昇らないことを極夜(極夜)という。
白夜と極夜の解説動画
場y国屋を扱った問題の解説動画